電磁場解析のための有限要素法の話をこれから行っていくのですが、まず電場解析から始めます。
有限要素法では考えている領域を要素とよばれる小領域に分割して、電場や磁場を要素内の補間関数によって表現します。
この要素は、頂点とそれを結ぶ辺から構成される多角形や多面体で、2次元問題では三角形や四角形、3次元問題では四面体、五面体、そして六面体などがよく使われています。この頂点のことを節点とよんでいて電場や磁場を表す変数をこの節点に置き、この値を使って要素内の場を補間します。
電場や磁場は空間に連続的に分布していますが、このように節点に値を持たすことにより節点数だけの値、つまり有限の数の値だけを使って電場や磁場を表現することができるようになるのです。このように節点に電磁場の値を持たせる方法は有限要素法でよく使われていました。
ところが電場や磁場を表すベクトル場を扱う場合、節点ではなく辺にベクトルの射影成分を持たせることも最近はよく使われています。
節点に値を持たせる要素を節点要素、そしてこの要素を使う有限要素法のことを節点要素法とよばれています。
一方、辺に値を持たせる要素を辺要素とよび、この要素を使った有限要素法を辺要素有限要素法とよびます。
このように有限要素法には種類があるのですが、辺要素の説明をするには節点要素の知識が必要になります。
したがって節点要素か使われている電場解析を出発点とします。
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