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【技術情報】光台通信

その7.外場機能について4

前回までは、コイルを外場として磁性体の解析(外場機能ついて2)と磁石の遠方磁場の解析(外場機能について3)を紹介いたしました。

この2ケースでは、外場はコイルと磁石をそれぞれ単独で使用されていますが、外場に磁性体や導体を含めた計算も可能です。

下図のようなモデルが作る遠方磁場を求めます。

前回までの内容を踏まえますと、このモデルを外場として、遠方磁場を求めることになります。

コイルの電流密度は、入力条件として与えられますが、磁性体の磁化はコイルが作る磁場によって決まりますので、入力条件として予め与えることができません。(今回は磁性体の渦電流を無視しています。電気伝導率を持つ場合は、磁化と同様に、渦電流も前もって入力条件として与えることができません。)

そこで図1のモデルを有限要素法で解析を行っておき、前もって磁化(必要に応じて、渦電流も)を求めておきます。PHOTO-Seriesでは有限要素法の解析で得られた磁化を外場として使用することができます。

有限要素法の解析結果として、磁束密度分布と磁化分布を以下に示します。

図3の磁化とコイルの電流を外場として、遠方磁場を求めます。

測定点と外場を重ねて読込みますと図4のようになります。

磁化を求めるときに必要であった空気のメッシュを表示すると図5のようになります。

外場機能を使用せずに、遠方磁場を求める場合はより広い空気領域が必要であることがわかります。

遠方磁場の解析結果を図6に示します。

今回は、磁石、コイルだけでなく結果的に決まる磁性体の磁化を外場として使用できることを示しました。

渦電流も同様に扱えます。