概 要
時間変動する電流を流し、歯車の発熱密度分布及び温度分布を求めます。 比透磁率は温度に依存する(強連成)場合と、依存しない(弱連成)場合について解析を行いました。
図1に解析対象を示します。

図1.概要図
解析モジュール : PHOTO – EDDYjω & THERMO
本モジュールは発熱ファイルを介さず自動で解析することができます。
図2、図3に解析で使用したメッシュデータを示します。

図2.メッシュ図 全体

図3.メッシュ図 解析対象
解析条件
1.磁場解析(PHOTO-EDDYjω)
○電気・磁気特性
| 空気 | 比透磁率 |
1.0
|
電気伝導率 |
0.0[S/m]
|
|---|---|---|---|---|
| コイル | 比透磁率 |
1.0
|
電気伝導率 |
0.0[S/m]
|
| 金属 | 比透磁率 |
温度依存(下図)
|
電気伝導率 |
5.0×106[S/m]
|

図4.比透磁率の温度依存性
※1仮想的な物性値としています。
○入力条件
| 電流値 |
2000[A]
|
| 周波数 |
100[kHz]
|
2.熱伝導解析(PHOTO-THERMO)
○熱特性
空気、コイル
| 熱伝導率 |
0.0256[W/mK]
|
| 比熱 |
1000[J/kgK]
|
| 質量密度 |
1.161[kg/m3]
|
金属
| 熱伝導率 |
50[W/mK]
|
| 比熱 |
461[J/kgK]
|
| 質量密度 |
7800[kg/m3]
|
○入力条件
| 発熱温度 |
磁場解析の結果を使用
|
| 時刻ステップ |
5.0秒間(0.25秒ピッチ、20ステップ)
|
解析結果

図5.磁束密度(a)実部[T]
図6.磁束密度(b)虚部[T]

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図7.発熱密度分布(a) 温度依存性あり(強連成)[W/m3]

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図8.発熱密度分布(b) 温度依存性なし(弱連成)[W/m3]※1
※1:最初に計算された発熱密度が最終ステップまで使用されます。
![発熱量[W]の時間変化](https://www.photon-cae.co.jp/analysis_img/yudo/img/3-3.jpg)
図9.発熱量[W]の時間変化
※1:1ステップ目のみ発熱を計算※2:温度による物性値の変化が生じたときに発熱を計算
各ステップで使用されている発熱量がプロットされています。毎ステップにおいて発熱が計算されているわけではありません。

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図10.温度分布(a) 温度依存性あり(強連成)[℃]

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図11.温度分布(b) 温度依存性なし(弱連成)[℃]
