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電磁波解析を用いたQ値(共振器)の理論解比較

概 要

図1のような直方体空洞共振器をTE101モードで共振させたときの電磁場解析を実施します。得られた解析結果から求めたQ値を理論解と比較しました。

図1.概要図
図1.概要図

共振器の内壁で発生する損失を解析するために、共振器の解析モデルの表面にプレート要素を作成しています。このプレート要素には電気伝導率3.5e7[S/m]を設定しました。

共振器内のエネルギーと内壁の損失からQ値を求めました。

共振周波数:2.20651GHz

使用したソフトウェア:PHOTO-WAVEjω

参考文献※ 詳解 例題・演習マイクロ波回路
倉石 源三郎著 電機大出版局

解析結果

電場(絶対値)および磁束密度(絶対値)のコンター図を示します。

図2.電場(絶対値)
図2.電場(絶対値)
図3.磁束密度(絶対値)
図3.磁束密度(絶対値)

Q値の評価

●解析結果
共振器内のエネルギーおよび損失の解析結果から、式(1)※を使用して、Q値を求めました。

式1

ここで、f0は共振周波数です。
蓄積エネルギーと損失はWAVEjωによる結果を使用します。

●理論解
直方体空洞共振器のQ値は式(2)※から求めました。

式1

ここで、δおよびλ0は、それぞれ、表皮厚さおよび共振周波数における波長です。

表1に解析結果と理論解を示します。

表1.解析結果と理論解比較
表1.解析結果と理論解比較

このように、電磁波解析ソフトウェアPHOTO-WAVEjωを使用して得られたQ値と理論解は良好に一致しました。