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ケーブル素線の近接効果[磁場解析]

概 要

図1−1は周波数1×107[Hz]の交流電流を1本の導体(素線)に流した場合の電流密度分布です。
1本当たりに図1−1のように分布する導体を複数本、近接して並べるとどのような電流分布になるでしょうか?

         図1−1.素線1本 電流密度分布

交流を考えていますので、誘導起電力が発生します。素線を束ねたときは、隣の素線との影響が出てきます。本事例では、図1−2のように19本の素線を束ねた導体に交流電流を流したとき、どのような電流分布が見られるか、磁場解析により確認します。また、素線の渦電流も考慮されています。

今回の例題は周波数応答の磁場解析が適当ですので、ソフトウェアはPHOTO-EDDYjωを選択しました。

             図1−2.概要図

導体間については若干距離をあけ、接触させていません。

導体は電気伝導率1×107[S/m]の非磁性体としました。

入力電圧は結果的に得られる電流密度(絶対値)の最大値が1となるように調整した電圧を使用しています。

周波数の条件は、
   1×105[Hz]
   1×106[Hz]
   1×107[Hz]
の3条件としました。

           図1−3.メッシュ図 拡大図

      使用ソフトウェア:PHOTO-EDDYjω

解析結果

●周波数1×105[Hz]

          図2−1.電流密度分布[A/m2] 絶対値

ほぼ一定になっています。

●周波数1×106[Hz]

          図2−2.電流密度分布[A/m2] 絶対値

徐々に電流密度の分布が見られます。

●周波数1×107[Hz]

          図2−3.電流密度分布[A/m2] 絶対値

最外層の導体表面に電流密度の集中が見られます。