概 要
電磁誘導を利用した誘導機は家電・エスカレータ・電車などで利用されています。
誘導機では渦電流が流れますので、動磁場解析が必要です。
対象はかご形三相誘導電動機としました。
ロータの回転を考慮し、定常運転時のトルク波形を解析しています。
解析モデルは電気学会調査専門員会の誘導電動機のベンチマークモデル(Kモデル)を参考に致しました。
解析タイプ:2次元非線形過渡磁界解析
解析モジュール : PHOTO-EDDY
図1−1.概要図
使用ソフトウェア:PHOTO-EDDY
解析条件
メッシュ分割図を図2−1に示します。
図2−1.メッシュ分割図
ロータを構成する節点には回転速度を設定することにより、回転を考慮します。< ロータの回転によって、生じるスライド面のメッシュは不連続となっていて、回転によって、要素が壊れることを防いでいます。それに伴って、分離された状態となっているロータ側とステータ側の節点の関連付けが必要になります。これに関しては、不連続面をスライドインターフェイスにて接合させることにより、解決されます。 電磁鋼板は50A1300相当のB-H曲線を用いています。ロータ・ステータ共通です。 電源周波数は50[Hz]、すべりは0.2としました。また、ロータバーにはエンドリングを考慮した等価導電率を使用しています。 対称性を考慮し、1/2モデルとしました。その際、回転周期境界条件を使用しています。
解析結果
図3−1.磁束密度[T] コンター図 時刻100ミリ秒
図3−2.渦電流密度[A/m2] コンター図 時刻100ミリ秒
図3−3.磁束線図
図3−4.トルク波形