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	<title>電磁気学入門 - 電磁場解析シミュレーションの株式会社フォトン</title>
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	<lastBuildDate>Tue, 23 Mar 2021 04:30:47 +0000</lastBuildDate>
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	<title>電磁気学入門 - 電磁場解析シミュレーションの株式会社フォトン</title>
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	<item>
		<title>1. 電気と磁気の存在</title>
		<link>https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/758/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[loop]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 23 Mar 2021 00:16:51 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>　この世の中には様々な力がありますが、電気や磁気による力は不思議な感じがします。それはその他の身近に感じる力のほとんどが、ものとものとが接することによって生まれる力であるのに対して、この力は互いにふれあうことなく直接に力 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>　この世の中には様々な力がありますが、電気や磁気による力は不思議な感じがします。それはその他の身近に感じる力のほとんどが、ものとものとが接することによって生まれる力であるのに対して、この力は互いにふれあうことなく直接に力を及ぼすからです。このような力としてはほかに地球から受ける重力がありますが、これはあまりにも身近というかいつも感じているの力なのでそれほど奇異に感じません。<br />
　部屋のドアを開けたり、パソコンのキーボードをたたいたり、ペンで字を書いたりするときの力は手や指などとものが接することによって感じることができる力です。これに比べて磁石と磁石を近づけていくと磁石どうしが触れなくても互いに引き付けたり反発する力が働きます。また、テレビの画面などにほこりや髪の毛が吸い付けられることがあります。この力も磁石と同じように触れることなく働く力ですが、この力は磁気によるものでなく電気による力です。<br />
　これからこのような力を及ぼす電気や磁気について考えていきます。まず電気や磁気があることはどのようにして知ることができるかといいますと、まさにこのような不思議な性質を持った力の存在によって知ることができます。またこれらの力が地面から受ける重力とは違ったものであることは、重力がすべてのものを引き付けるのに対してこの力が電気や磁気を持ったものどうしでないと働かないことからわかります。<br />
　最初に電気を持ったものを考えます。これに磁石を近づけても力は働きませんが、同じように電気を持ったものを近づけると引き付ける力つまり吸引力や、反発力が生まれます。次に電流を考えます。これに磁石を近づけますと今度はこの電流が力を受けることが分かります。学校では電流は電気を持ったものが流れるので電流と教わります。それではなぜ磁石の力を受けない電気が電流となれば力を受けるのでしょうか。電流は電気の流れといいましたが、電気が流れる、つまり電気を持ったものが運動すれば磁石から力を受けることができるのです。このような力を考えることによって電気や磁気の存在を知るだけでなく、これらの性質を定量的に調べることができます。次回からは具体的に電気や磁気の性質を調べていくことにします。</p><p>The post <a href="https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/758/">1. 電気と磁気の存在</a> first appeared on <a href="https://www.photon-cae.co.jp">電磁場解析シミュレーションの株式会社フォトン</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>2. 電磁力について</title>
		<link>https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/760/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[loop]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 23 Mar 2021 00:24:56 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>　前回は電磁場の存在を力によって知ることができることを述べました。それでは具体的にどのような力によって、何がわかるのでしょうか。 　まず１メートルの間隔で平行に置かれた２本の電線を考えます。どちらも同じ大きさの電流が同じ [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/760/">2. 電磁力について</a> first appeared on <a href="https://www.photon-cae.co.jp">電磁場解析シミュレーションの株式会社フォトン</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><code><!-- 図 130% に拡大・文中の式 $hoge$ の前後に半角スペースを挿入 --></code><br />
　前回は電磁場の存在を力によって知ることができることを述べました。それでは具体的にどのような力によって、何がわかるのでしょうか。<br />
　まず１メートルの間隔で平行に置かれた２本の電線を考えます。どちらも同じ大きさの電流が同じ方向に流れているとき互いに引き合う力が生じます。その力が電線１メートルあたり、<br />
\begin{equation}<br />
2\times10^{-7} ニュートン \notag<br />
\end{equation}<br />
のときこの電流の大きさを１アンペアーと定義します。１アンペアーの電流が１秒間に運ぶ電気量つまり電荷を１クーロンと定義します。<br />
<img decoding="async" src="https://www.photon-cae.co.jp/dj_intro_img/EMIntro02_01.png" /><br />
　電荷の受ける力によって電場や磁場の存在がわかるのですが、電荷の定義によって電場を定量的に表現することができます。静止している電荷が力を受けるとき、その力の原因が接触力でもなく重力でもない場合、電場による力であると考えられます。<u>この力が電荷量に比例することが経験的に知られています。</u>ところで力は方向と向き、そして大きさを持った量つまりベクトルで表されますから電場もベクトルとして次のように表現することができます。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{f}=q\boldsymbol{E}  \tag*{$(2-1)$}<br />
\end{equation}<br />
ここに $\boldsymbol{f}$ は電荷の受ける力、$q$ は電荷量、そして $\boldsymbol{E}$ が電場です。また太文字で表現されたものはベクトルであることを示しています。これより、力の単位をニュートン $[\mathrm{N}]$、電荷の単位をクーロン $[\mathrm{Q}]$ とすれば、電場の単位は $[\mathrm{N}/\mathrm{Q}]$ となります。<br />
　次に静止している電荷が力を受けない領域を考えます。この空間では電場が存在しないだけでなく接触力も重力も存在しないものと考えられます。この電荷が運動することによって力を受ける場合、磁場による力であると考えられます。<u>この力が電荷量及び速さに比例すると同時に運動方向に直角に働くことが経験的に知られています。</u>ところで、速度も方向と向き、そして大きさを持った量で表されますから磁場もベクトルとして次のように表現することができます。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{f}=q(\boldsymbol{v}\times\boldsymbol{B})  \tag*{$(2-2)$}<br />
\end{equation}<br />
ここに $\boldsymbol{f}$ は電荷の受ける力、$q$ は電荷量、$\boldsymbol{v}$ は速度、そして $\boldsymbol{B}$ が磁場です。この式は、右辺がベクトルの外積の形をしていますので、力がつねに速度と直角に働くことと、力の大きさがが電荷量および速さに比例するという二つの経験的な事実を同時に表現していることが分かります。ここで、力の単位をニュートン $[\mathrm{N}]$、電荷の単位をクーロン $[\mathrm{Q}]$、速度の単位を $[\mathrm{m}/\mathrm{sec}]$ としたとき、磁場の単位をテスラ $[\mathrm{T}]$ と定義します。<br />
　それでは電場や磁場が同時に存在する領域で電荷はどのような力を受けるのでしょうか。この力に関しては次の事実が経験的に知られています。つまり、<u>電荷の受ける力は、電場や磁場が単独に存在する場合にそれぞれから受ける力を単純に足し合わせたものになります。</u>この事実と（２－１）式、（２－２）式より電場と磁場が同時に存在する場合の電荷の受ける力は次のようにかくことができます。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{f}=q(\boldsymbol{E}+\boldsymbol{v}\times\boldsymbol{B})  \tag*{$(2-3)$}<br />
\end{equation}<br />
この力のことをローレンツ力といいます。<br />
　以上をまとめますと、電荷が電場や磁場から受ける力は次の三つの経験的事実、すなわち、<br />
（１）電荷が電場によって受ける力は電荷量に比例する。<br />
（２）電荷が磁場によって受ける力は電荷量及び速さに比例すると同時に運動方向に直角に働く。<br />
（３）電荷の受ける力は、電場や磁場から受ける力を単純に足し合わせたものである。<br />
より（２－３）式のように表現することができます。またこの三つの経験的事実を踏まえたうえでローレンツ力の表現を電場と磁場の定義とみることもできます。これより電荷の受ける力を測定することによって電場と磁場を定量的に知ることができることが示されました。<br />
　今まで電荷の受ける力を考えてきましたが電流の受ける力も（２－３）式より求めることができます。電流は電荷の流れとみることができますので、時間的に一定の電流では多くの電荷が電線の中を電流の方向に一定の速度で流れていると考えることができます。電流の大きさは電線の断面を１秒間に通過する電荷量として定義されていますので、電線１メートルあたりに含まれる電荷量を $q$ とすれば電流の大きさ $i$ は、<br />
\begin{equation}<br />
i=qv \hspace{5mm} [アンペア]  \notag<br />
\end{equation}<br />
<img decoding="async" src="https://www.photon-cae.co.jp/dj_intro_img/EMIntro02_02.png" /><br />
となります。ここに $v$ は速度 $\boldsymbol{v}$ の大きさつまり絶対値です。電流は電荷の速度と同じ方向と向きを持つので次のようにベクトルとしてかくこともできます。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{i}=q\boldsymbol{v}  \tag*{$(2-4)$}<br />
\end{equation}<br />
従って１メートルあたりの電線の受ける力は、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
\boldsymbol{f}&#038;=q(\boldsymbol{v}\times\boldsymbol{B})  \\<br />
&#038;=\boldsymbol{i}\times\boldsymbol{B}<br />
\end{split}  \tag*{$(2-5)$}<br />
\end{equation}<br />
となります。<br />
　ところでここでは電流の受ける力として磁場だけ考えていますが、電流は電荷の流れとして説明していますから当然のことながら電場から力を受けるように思われます。しかしここでは、電線は常に電気的に中性であると考えています。すなわち、電線１メートルあたりの電荷の量を $q$ としましたが、ここでは正の電荷量を $q/2$、負の電荷量を $-q/2$ として、正の電荷は電流と同じ向きの速度、負の電荷は電流と逆向きの速度を持つものとします。すると（２－４）式は、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{i}=\frac{q}{2}\boldsymbol{v}+\bigl(-\frac{q}{2}\bigr)(-\boldsymbol{v})=q\boldsymbol{v}  \notag<br />
\end{equation}<br />
<img decoding="async" src="https://www.photon-cae.co.jp/dj_intro_img/EMIntro02_03.png" /><br />
とかけますので、磁場から受ける力はやはり（２－５）式となります。これからは電流といった場合このように電気的に中性な電流を考えることにします。<br />
　この節の最初に電流値を定義するのに平行な電線間の力を使いましたが、これまでの議論からこの力について次のように考えることができます。つまり一方の電線を流れる電流がもう一方の電線の位置に磁場を作り、そこを流れる電流がこの磁場により（２－５）式で表現される力を受けるということです。すなわち、電流は磁場によって力を受けるだけでなく磁場を発生させる源になっているということです。同じように電荷も電場によって力を受けるだけでなく電場を発生させる源でもあります。<br />
　次回は電荷や電流がどのように電場や磁場を発生させるかについて議論したいと思っています。<br />
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			</item>
		<item>
		<title>3. 電場の発生</title>
		<link>https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/763/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[loop]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 23 Mar 2021 00:49:22 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.photon-cae.co.jp/?post_type=technicalinfo&#038;p=763</guid>

					<description><![CDATA[<p>　電荷の受ける力によって電場や磁場の存在を知ることができることと、これらの力によって電場や磁場を定量的に測定ができることを前回示しました。それではこのような電場や磁場はどのようにしてできるのでしょうか。今回は電場がどのよ [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/763/">3. 電場の発生</a> first appeared on <a href="https://www.photon-cae.co.jp">電磁場解析シミュレーションの株式会社フォトン</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><code><!-- 図 130% に拡大・文中の式 $hoge$ の前後に半角スペースを挿入 --></code><br />
　電荷の受ける力によって電場や磁場の存在を知ることができることと、これらの力によって電場や磁場を定量的に測定ができることを前回示しました。それではこのような電場や磁場はどのようにしてできるのでしょうか。今回は電場がどのように作られるかを見ていきます。<br />
　今、二つの電荷のみが存在する空間について考えます。実際の空間にはいろいろなものが存在しますのでこのような空間を想定できないというのであれば、着目している二つの電荷に影響を及ぼすものが十分遠くに離れていると考えてもかまいません。どちらの電荷も互いに静止しているとします。この時この二つの電荷は互いに力を及ぼすことが経験的にわかっています。一つの電荷に着目しますと、静止している状態で力を受けるわけですから、その電荷のある場所に電場が存在することが分かります。この空間には二つの電荷しかないわけですからこの電場はもう一つの電荷によって作られたものであると考えることができます。このことはどちらの電荷についても同じように言えますのでこの二つの電荷はどちらも電場を発生させていることが分かります。<br />
　電荷が電場を作ることは次のように考えても分かります。電荷が電場によって力を受けることは、作用反作用の法則より、この電荷が逆に電場の発生源に力を及ぼすことになります。この電場の発生源が受ける力とはどのような力でしょうか。接触力でないことは明らかです。なぜなら、電荷は他の物体と接触しなくても力を受けることができるので接触力によって反作用を与えることができないからです。また重力でもありません。この力は電場や磁場によるものと考えるのが妥当です。さらにこの力が磁場によるものでないことも簡単に示すことができます。ローレンツ力により、電場が電荷に及ぼす力は電荷の運動によらないわけですが、このことはこの電荷と電場の発生源との相対速度によっては電荷の受ける力も、その反作用である電場の発生源が受ける力も変化しないことになります。一方磁場による力は電荷の運動によって変化しますので電場の発生源の受ける力は電場によるものとなります。<br />
　それでは電荷の作る電場を定量的に表現することを考えます。これに関しては経験的な事実をまとめたクーロンの法則があります。もともとクーロンの法則は電荷どうしに働く力に関して得られたものですが、ここでは電荷の作る電場についての法則として表現します。１クーロンの電荷が１メートル離れた場所に作る電場の大きさは、<br />
\begin{equation}<br />
8.987551787\times10^9 \hspace{5mm} [\mathrm{N}/\mathrm{Q}]  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。ここで、$[\mathrm{N}/\mathrm{Q}]$ つまり、ニュートン/クーロンはあまり使わない単位なので電場の単位としてボルト/メートル、$[\mathrm{V}/\mathrm{m}]$ を今後使います。この単位は $[\mathrm{N}/\mathrm{Q}]$ と同じで、<br />
\begin{equation}<br />
1\,[\mathrm{V}/\mathrm{m}]=1\,[\mathrm{N}/\mathrm{Q}]  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。すなわち１クーロンの電荷が電場から受けたときその大きさが１ニュートンになる場合その電場の強さが $1\,\mathrm{V}/\mathrm{m}$ となるわけです。<br />
　クーロンの法則では電荷の作る電場の大きさは、電荷の大きさに比例し、電荷からの距離の平方に逆比例し、電場の方向は電荷からその電場の作られた点に向いた方向となります。したがって大きさ $Q$ の電荷が $r$ メートル離れた場所に作る電場は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{E}=8.987551787\times 10^9\times\frac{Q}{r^2}\frac{\boldsymbol{r}}{r} \hspace{5mm} [\mathrm{V}/\mathrm{m}]  \tag*{$(3-1)$}<br />
\end{equation}<br />
ここにベクトル $\boldsymbol{r}$ は電荷のある場所を原点としたときの電場の観測点までの位置ベクトルです。これより、電荷 $Q$ が正の値を持てば電荷から放射状に外向きの電場が作られ、電荷 $Q$ が負の値を持てば電荷の方向を向いた電場が作られることが分かります。この式を後から便利なように、次のようにかき換えておきます。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{E}=\frac{1}{4\pi\epsilon_0}\frac{Q}{r^2}\frac{\boldsymbol{r}}{r} \hspace{5mm} [\mathrm{V}/\mathrm{m}]  \tag*{$(3-2)$}<br />
\end{equation}<br />
ここで、<br />
\begin{equation}<br />
\epsilon_0=\frac{1}{4\pi\times 8.987551787\times 10^9}=8.854187818\times 10^{-12} \hspace{5mm} [\mathrm{Q/Vm}]  \tag*{$(3-3)$}<br />
\end{equation}<br />
であり、真空の誘電率とよびます。ただしここで $\epsilon_0$ を導入したのはあくまで便宜的なことで、これがなぜ真空の誘電率であるかなど今のところ考える必要はありません。また、$\epsilon_0$ はコンデンサーの静電容量の単位であるファラッド、$[\mathrm{F}]$、<br />
\begin{equation}<br />
1[\mathrm{F}]=1[\mathrm{Q}/\mathrm{V}]  \notag<br />
\end{equation}<br />
をつかうと、<br />
\begin{equation}<br />
\epsilon_0=8.854187818\times 10^{-12} \hspace{5mm} [\mathrm{F}/\mathrm{m}]  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。<br />
　この法則によると１クーロンという電荷は非常に大きな電場を発生させることが分かります。例えば、１クーロンの電荷から１メートル離れた場所に１クーロンの電荷を置けば、この電荷に働く力は、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
F&#038;=8.987551787\times 10^9 \hspace{5mm} [\mathrm{N}]  \\<br />
&#038;=9.17097121\times 10^8 \hspace{5mm} [\mathrm{KgW}]<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
すなわち約９０万トンとなります。このことから私たちの身近にある電荷は、１クーロンよりはるかに小さなものであることが分かります。また電流１アンペアは１秒間に１クーロンの電荷を運んでいるわけですが、こちらはそれほど大きな電流でなく身近に接することができます。<br />
　ここでこの法則をもう少し違った表現にかきかえます。いくつかの電荷を含んだ空間領域 $V$ を考えます。この空間の境界面を $S$ とすれば次の関係が成立します。<br />
\begin{equation}<br />
\int_S\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{n}dS=\frac{\sum Q}{\epsilon_0}  \tag*{$(3-4)$}<br />
\end{equation}<br />
ここに、$\boldsymbol{n}$ は曲面 $S$ の単位法線ベクトルで、領域 $V$ から外向きの方向にとっています。この関係が成立することは次のようにして示すことができます。領域内の一つの電荷 $Q$ が境界面 $S$ のある微小領域 $\Delta S$ に作る電場に着目します。$\Delta S$ 内では電場は一定であると考えることができますので、この面上での積分は次のようにかくことができます。<br />
\begin{equation}<br />
\int_{\Delta S}\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{n}dS=\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{n}\Delta S=E\mathrm{cos}\theta\Delta S  \notag<br />
\end{equation}<br />
ここに、$E$ は電場 $\boldsymbol{E}$ の大きさ、$\theta$ は電場の方向と法線ベクトル $\boldsymbol{n}$ のなす角です。今電荷 $Q$ からこの微小面 $\Delta S$ を見たときの立体角を $\Delta\Omega$ とかけば、<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\Omega=\frac{\Delta S\mathrm{cos}\theta}{r^2}  \notag<br />
\end{equation}<br />
が成立するのが分かりますので、この関係と（３－２）式を使って上の積分をかきなおすと、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
\int_{\Delta S}\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{n}dS=E\mathrm{cos}\theta\Delta S&#038;=\frac{1}{4\pi\epsilon_0}\frac{Q}{r^2}\Delta\Omega r^2  \\<br />
&#038;=\frac{Q}{4\pi\epsilon_0}\Delta\Omega<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。これはこの積分が面の向きや電荷からの距離とは関係なく立体角 $\Delta\Omega$ のみによって表すことができることを示しています。したがって、面積分を領域 $V$ を取り囲む面 $S$ について行えば、<br />
\begin{equation}<br />
\int_S\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{n}dS=\frac{Q}{\epsilon_0}  \notag<br />
\end{equation}<br />
が成立します。これは一つの電荷について成り立つ関係ですが、複数の電荷がある場合の電場は各電荷が独立に存在するときの電場を単純に足し合わせたものとなりますから、これより（３－４）式が成立することになります。ここでガウスの発散定理を使って（３－４）式の左辺を変形すると次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\int_S\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{n}dS=\int_V\mathrm{div}\boldsymbol{E}dV  \notag<br />
\end{equation}<br />
一方この式の右辺は電荷密度を $\rho$ とおけば、<br />
\begin{equation}<br />
\frac{\sum Q}{\epsilon_0}=\int_V\frac{\rho}{\epsilon_0}dV  \notag<br />
\end{equation}<br />
となるので、次の積分方程式が成立します。<br />
\begin{equation}<br />
\int_V\bigl(\mathrm{div}\boldsymbol{E}-\frac{\rho}{\epsilon_0}\bigr)dV=0  \notag<br />
\end{equation}<br />
この方程式は任意の領域 $V$ について成り立ちますので、次の微分方程式が得られます。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{E}=\frac{\rho}{\epsilon_0}  \tag*{$(3-5)$}<br />
\end{equation}<br />
　今まで電場は電荷が作るといってきましたが、電場を作るのは電荷だけではありません。ファラデーの電磁誘導の法則によると、変化する磁場が電場を発生させることが分かります。この法則を説明するために磁束という量を導入します。ファラデーは電場や磁場を表すために電気力線や磁力線という概念を導入しました。これは電場や磁場を線で表し、その線の方向が電場や磁場の方向を示し、面を貫く線の密度で場の大きさを表現したものです。ここである閉曲面を考えます。この面を貫く磁力線の総数を磁束とよびます。<br />
　ファラデーの法則は、この磁束が時間的に変化すればその面を取り囲むように起電力が発生することを示しています。この法則をもう少し定量的に表現するために磁束 $\Phi$ を次のようにかきます。<br />
\begin{equation}<br />
\Phi=\int_S\boldsymbol{B}\cdot\boldsymbol{n}dS   \tag*{$(3-6)$}<br />
\end{equation}<br />
ここに、$\boldsymbol{n}$ は曲面 $S$ の単位法線ベクトルです。<br />
<img decoding="async" src="https://www.photon-cae.co.jp/dj_intro_img/EMIntro03_01.png" /><br />
　またこの面の周囲の起電力 $V$ は、この面の境界である閉曲線 $l$ についての電場の周回積分として次のように表すことができます。<br />
\begin{equation}<br />
V=\oint_l\boldsymbol{E}\cdot d\boldsymbol{l}  \tag*{$(3-7)$}<br />
\end{equation}<br />
ただし、$d\boldsymbol{l}$ は曲線 $l$ の方向にとった線素です。<br />
　これらの量を使うとファラデーの法則は次のように表現されます。<br />
\begin{equation}<br />
V=-\frac{d\Phi}{dt}  \tag*{$(3-8)$}<br />
\end{equation}<br />
これを電場と磁場の関係でかくと、（３－６）（３－７）式より、<br />
\begin{equation}<br />
\oint_l\boldsymbol{E}\cdot d\boldsymbol{l}=-\frac{\partial}{\partial t}\int_S\boldsymbol{B}\cdot{n}dS  \tag*{$(3-9)$}<br />
\end{equation}<br />
となります。この式は、磁場の時間変化によって電場が発生することを示しています。ここでベクトル解析の関係を使ってこの式の左辺を次のようにかきなおします。<br />
\begin{equation}<br />
\oint_l\boldsymbol{E}\cdot d\boldsymbol{l}=\int_S\mathrm{rot}\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{n}dS  \notag<br />
\end{equation}<br />
これを使って（３－９）式を変形すれば、次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\int_S\mathrm{rot}\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{n}dS=-\frac{\partial}{\partial t}\int_S\boldsymbol{B}\cdot\boldsymbol{n}dS  \notag<br />
\end{equation}<br />
閉曲面 $S$ は時間的に変化しないと考えているので、この式は次のように変形できます。<br />
\begin{equation}<br />
\int_S\bigl(\mathrm{rot}\boldsymbol{E}+\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}\bigr)\cdot\boldsymbol{n}dS=0  \notag<br />
\end{equation}<br />
この式つまりファラデーの法則はどのような閉曲面に対しても成り立ちますので、結局次のような微分方程式が成立します。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\boldsymbol{E}=-\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}  \tag*{$(3-10)$}<br />
\end{equation}<br />
この式は磁場が時間的に変化するとその周りに電場が発生することを示しています。<br />
　今回は電場が何によって生ずるかということについて考え、電荷によるもの、すなわち（３－５）式と、磁場の時間的な変化によるもの、すなわち（３－１０）式があることが分かりました。電場の原因はこの二つの場合ですべて表すことができます。次回は磁場がどのように作られるかについて議論します。<br />
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			</item>
		<item>
		<title>4. 磁場の発生</title>
		<link>https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/766/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[loop]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 23 Mar 2021 01:15:29 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.photon-cae.co.jp/?post_type=technicalinfo&#038;p=766</guid>

					<description><![CDATA[<p>　前回は、電荷や磁場の時間的変化によってどのように電場が発生するかを見てきましたが、今回は磁場がどのように作られるかを考えます。磁場の存在は磁石に働く力によって身近に知ることができます。したがって磁場の発生を磁石から考え [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><code><!-- 図 130% に拡大・文中の式 $hoge$ の前後に半角スペースを挿入 --></code><br />
　前回は、電荷や磁場の時間的変化によってどのように電場が発生するかを見てきましたが、今回は磁場がどのように作られるかを考えます。磁場の存在は磁石に働く力によって身近に知ることができます。したがって磁場の発生を磁石から考えていくこともできますが、磁石について議論するためには磁性体についての知識が必要になります。ところで磁場は電流によっても作られることが分かってますので、ここではまず電流による磁場の発生について考えていくことにして、磁石による磁場の発生については磁性体の話をした後で述べたいと思っています。実際、電流が磁場を作ることは、ファラデーが電磁誘導の法則を発見する前に、アンペールにより発見されアンペールの法則として定量的にまとめられています。<br />
　今ある曲面を $S$ としてこの面を通して流れる電流を $i$ とすれば、$S$ の周りに図４－１のような磁場が作られます。<br />
<img decoding="async" src="https://www.photon-cae.co.jp/dj_intro_img/EMIntro04_01.png" /><br />
この法則はファラデーの法則と同じように磁場の周回積分として次のようにかくことができます。<br />
\begin{equation}<br />
\oint_l\boldsymbol{B}\cdot d\boldsymbol{l}=ki  \tag*{$(4-1)$}<br />
\end{equation}<br />
ここで $l$ は閉曲面 $S$ を取り囲む境界線で電流の流れる向きに対して右ねじ方向に周回積分をとるものとします。また、$k$ は定数です。この法則から電流が分かっていればその電流の作る磁場を計算することができます。簡単な例として無限に長い線電流を考えます。また閉曲面 $S$ としてこの電流が中心を通る半径 $r$ の円に囲まれた面を考えますと、（４－１）式は次のようにかくことができます。<br />
\begin{equation}<br />
2\pi rB=ki  \notag<br />
\end{equation}<br />
これより、この電流から $r$ メートル離れた位置の磁場の大きさは、<br />
\begin{equation}<br />
B=\frac{ki}{2\pi r}   \tag*{$(4-2)$}<br />
\end{equation}<br />
となります。この式を使って定数 $k$ を知ることができます。ここで、次に示す電流の単位アンペアーの定義を思い出してください。まず１メートルの間隔で平行に置かれた２本の電線を考えます。どちらも同じ大きさの電流が同じ方向に流れているとき、互いに引き付けあう力が生じます。その力が電線１メートルあたり、<br />
\begin{equation}<br />
2\times10^{-7} \hspace{2mm} ニュートン \notag<br />
\end{equation}<br />
のとき、この電流の大きさを１アンペアと定義します。１アンペアの電流が１秒間に運ぶ電気量つまり電荷を１クーロンと定義します。<br />
<img decoding="async" src="https://www.photon-cae.co.jp/dj_intro_img/EMIntro04_02.png" /><br />
この定義とローレンツ力の計算から定数 $k$ を計算するのですが、一般に $r$ メートルの間隔で平行に置かれたどちらも $i$ アンペアの電流が同じ方向に流れる２本の電線を考えますと、一方の電線がもう一本の電線の位置に作る磁場は（４－２）式となりますので、ローレンツ力よりこの電線が受ける力は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
f=\frac{ki^2}{2\pi r}  \tag*{$(4-3)$}<br />
\end{equation}<br />
ここで電流１アンペアー、電線間の距離を１メートルとおいたときにこの力が $2\times 10^{-7}$ ニュートンとなりますので、次の式が成立します。<br />
\begin{equation}<br />
\frac{k}{2\pi}=2\times 10^{-7}  \notag<br />
\end{equation}<br />
したがって、<br />
\begin{equation}<br />
k=4\pi\times 10^{-7} \hspace{2mm} [\mathrm{Nm/A^2}] \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。これからこの定数のことを真空の透磁率とよび $\mu_0$ とかくことにします。このようにかくのはあくまで便宜的なことなので、なぜこれが真空の透磁率であるかということをここで考える必要はありません。<br />
　今単位面積を流れる電流密度をベクトルで $\boldsymbol{J}$ とかけば電流 $i$ は次のように表すことができます。<br />
\begin{equation}<br />
i=\int_S\boldsymbol{J}\cdot\boldsymbol{n}dS  \tag*{$(4-4)$}<br />
\end{equation}<br />
ここに $\boldsymbol{n}$ は曲面 $S$ の単位法線ベクトルです。また（４－１）式の左辺はベクトル解析の関係を使って次のようにかきなおすことができます。<br />
\begin{equation}<br />
\oint_l\boldsymbol{B}\cdot d\boldsymbol{l}=\int_S\mathrm{rot}\boldsymbol{B}\cdot\boldsymbol{n}dS  \notag<br />
\end{equation}<br />
これより（４－１）式は、<br />
\begin{equation}<br />
\int_S\mathrm{rot}\boldsymbol{B}\cdot\boldsymbol{n}dS=\mu_0\int_S\boldsymbol{J}\cdot\boldsymbol{n}dS  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。この式を変形すれば次式が得られます。<br />
\begin{equation}<br />
\int_S\bigl(\mathrm{rot}\boldsymbol{B}-\mu_0\boldsymbol{J}\bigr)\cdot\boldsymbol{n}dS=0  \notag<br />
\end{equation}<br />
この式はどのような閉曲面についても成り立ちますので、結局次の微分方程式が成立します。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\boldsymbol{B}=\mu_0\boldsymbol{J}  \tag*{$(4-5)$}<br />
\end{equation}<br />
この式は電流があるとその周りに回転磁場が発生することを示しています。ただし、この式からだけでは電流密度が分かっていても磁場を決定することはできません。それを示すために、仮に異なった磁場が同時に（４－５）式を満たすことが可能であることを示します。今（４－５）式をみたす異なった二つの磁場を $\boldsymbol{B}_1$ と $\boldsymbol{B}_2$ とすれば次式が成立します。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\mathrm{rot}\boldsymbol{B}_1=\mu_0\boldsymbol{J}  \\<br />
&#038;\mathrm{rot}\boldsymbol{B}_2=\mu_0\boldsymbol{J}<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
両者の差をとれば、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}(\boldsymbol{B}_1-\boldsymbol{B}_2)=0  \notag<br />
\end{equation}<br />
となりますが、ベクトル解析の関係から回転をとってゼロとなるベクトルは任意のスカラー関数の勾配として表されますので、次の関係が成り立ちます。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{B}_1-\boldsymbol{B}_2=\mathrm{grad}f  \notag<br />
\end{equation}<br />
ただし $f$ は任意のスカラー関数です。このように（４－５）式だけからでは磁場を一意に決定することはできません。そこで、この式の両辺の発散をとりますと、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{B}_1-\mathrm{div}\boldsymbol{B}_2=\mathrm{div}\mathrm{grad}f  \notag<br />
\end{equation}<br />
となり、ここで磁場の発散が決まっていればこの式の左辺はゼロとなります。すなわち、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{B}_1=\mathrm{div}\boldsymbol{B}_2  \notag<br />
\end{equation}<br />
であれば、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\mathrm{grad}f=\Delta f=0  \notag<br />
\end{equation}<br />
となるので、例えば無限遠で両方の磁場が等しい場合、全領域でこのスカラー関数の値が一定となるので $\boldsymbol{B}_1$ と $\boldsymbol{B}_2$ は等しくなり磁場を決定することができます。磁場の発散を決定する法則をここで決定する必要があるわけですが、これについては経験的に次の簡単な関係が知られています。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{B}=0  \tag*{$(4-6)$}<br />
\end{equation}<br />
（４－５）式と（４－６）式から磁場を決定することができます。ただし無限遠で磁場はゼロになるものとします。（４－６）式より、磁場はあるベクトル場 $\boldsymbol{A}$ の回転として、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{B}=\mathrm{rot}\boldsymbol{A}  \tag*{$(4-7)$}<br />
\end{equation}<br />
とかくことができます。この式を（４－５）式に代入すると次式が得られます。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\mathrm{rot}\boldsymbol{A}=\mu_0\boldsymbol{J}  \notag<br />
\end{equation}<br />
ベクトル解析の関係、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\mathrm{rot}=\mathrm{grad}\mathrm{div}-\Delta  \notag<br />
\end{equation}<br />
を使うとこの式は、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{grad}\mathrm{div}\boldsymbol{A}-\Delta\boldsymbol{A}=\mu_0\boldsymbol{J}  \notag<br />
\end{equation}<br />
と変形されます。（４－７）式の定義の任意性からベクトル場 $\boldsymbol{A}$ に次の条件を与えることができます。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{A}=0  \tag*{$(4-8)$}<br />
\end{equation}<br />
これより次のポアソン方程式が得られます。<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\boldsymbol{A}=-\mu_0\boldsymbol{J}  \tag*{$(4-9)$}<br />
\end{equation}<br />
この式は無限遠で場がゼロとなる条件で解くことができて、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{A}(\boldsymbol{x})=\int_V\frac{\mu_0}{4\pi}\frac{\boldsymbol{J}(\boldsymbol{x}^\prime)}{|\boldsymbol{x}-\boldsymbol{x}^\prime|}dV  \tag*{$(4-10)$}<br />
\end{equation}<br />
となります。従って磁場は次のように表されます。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
\boldsymbol{B}(\boldsymbol{x})&#038;=\mathrm{rot}\int_V\frac{\mu_0}{4\pi}\frac{\boldsymbol{J}(\boldsymbol{x}^\prime)}{|\boldsymbol{x}-\boldsymbol{x}^\prime|}dV  \\<br />
&#038;=\int_V\frac{\mu_0}{4\pi}\frac{\boldsymbol{J}(\boldsymbol{x}^\prime)\times(\boldsymbol{x}-\boldsymbol{x}^\prime)}{|\boldsymbol{x}-\boldsymbol{x}^\prime|^3}dV<br />
\end{split}  \tag*{$(4-11)$}<br />
\end{equation}<br />
　このように電流がすべて既知であれば磁場を計算することができることになります。ただしこれはあくまで磁性体が存在しない場合の話であり、磁性体が存在する場合には磁性体も磁場を作るため（４－１１）式のように簡単には磁場の計算ができなくなります。<br />
　今までは、電荷と電流のみが存在する場合の電場や磁場を調べてきましたが、次回は誘電体や磁性体について議論していくつもりです。<br />
<script>MathJax = {chtml: {matchFontHeight: false},tex: {inlineMath: [['$', '$']]}};</script><br />
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			</item>
		<item>
		<title>5. 誘電体と磁性体</title>
		<link>https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/768/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[loop]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 23 Mar 2021 01:39:36 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.photon-cae.co.jp/?post_type=technicalinfo&#038;p=768</guid>

					<description><![CDATA[<p>　前回まで電場や磁場が電荷と電流によってどのように作られるかを見てきましたが、普段は電気や磁気を持たなくても電場の中に置くことによって電場の発生源になる物質や、磁場の中に置くことによって磁場の発生源となる物質があります。 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/768/">5. 誘電体と磁性体</a> first appeared on <a href="https://www.photon-cae.co.jp">電磁場解析シミュレーションの株式会社フォトン</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><code><!-- 図 130% に拡大・文中の式 $hoge$ の前後に半角スペースを挿入 --></code><br />
　前回まで電場や磁場が電荷と電流によってどのように作られるかを見てきましたが、普段は電気や磁気を持たなくても電場の中に置くことによって電場の発生源になる物質や、磁場の中に置くことによって磁場の発生源となる物質があります。前者を誘電体、後者を磁性体とよびます。<br />
　まず誘電体について考えることにします。電気を持っていない物質という表現をしましたが、通常私たちが接することのできる物質は原子からできていることはよく知られています。また原子はプラスの電荷を持つ原子核とマイナスの電荷をもつ電子から構成されていることも知られています。ですから電気を持っていない物質といってもその中には莫大な数のプラスとマイナスの電荷が存在しており、全体として電荷の総和がゼロとなっているのにすぎないのです。例えば水素ガス１グラム中にはアボガドロ数だけの電子があり、その電荷の総量は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
6.022\times 10^{-23}\times(-1.602\times 10^{-19})=-9.647\times 10^4 \hspace{2mm} クーロン \notag<br />
\end{equation}<br />
大気中の水素ガス $1\,\mathrm{cc}$ にしても、<br />
\begin{equation}<br />
\frac{-9.647\times 10^4}{2.24\times 10^4}=-4.307 \hspace{2mm} クーロン  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。以前お話ししたように、１クーロンの電荷をもつ二つの物体を１メートル離しておいたときの力が９０万トンであることを考えれば、この電荷の量は大変なものです。幸い水素ガスの中には電子と同じ数の陽子が存在し、それがちょうど電子と同じ大きさのプラスの電荷をもっていますので、全体として中和しておりこのような巨大な電荷がそのまま表れることはありません。さらに原子の数が非常に多いことを考えると、通常のスケールの範囲では微小な領域を考えてもプラスとマイナスの電荷はちょうど打ち消しあっていて電荷が現れることはないのでまったく電気を持っていないように見えます。<br />
　これからしばらくの間、電気を持っていない絶縁体について考えます。このような物質を電場の中におくと、全体としては電荷の総和はゼロのままですが、電場の力によってこれらの電荷の位置が変化しますので、電荷が打ち消しあわない微小領域が生じ、その結果物質内部や表面に電荷が発生することがあります。ただし金属のような導体ではありませんので、電場が時間的に変化しないときは電荷の移動はありません。ここで、電荷の移動を表すベクトル $\boldsymbol{P}$ を導入します。このベクトルの大きさは移動した電荷と移動距離の積で、方向は移動した方向と一致するものとします。また、このベクトルは物質の中に連続的に分布していると考えることができます。今、物質の中に微小な領域 $\Delta V$ を考えます。この領域を囲む閉曲面を $\Delta S$ としてこの曲面上の外向きにとった単位法線ベクトルを $\boldsymbol{n}$ とすれば、この領域から出ていく電荷の量は、<br />
\begin{equation}<br />
\int_{\Delta S}\boldsymbol{P}\cdot\boldsymbol{n}dS  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。これよりこの領域に発生する電荷 $\Delta Q$ は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
\Delta Q&#038;=-\int_{\Delta S}\boldsymbol{P}\cdot\boldsymbol{n}dS  \\<br />
&#038;=-\int_{\Delta V}\mathrm{div}\boldsymbol{P}dV<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
ここで、ガウスの発散定理を使って表面積分を体積積分にかきかえています。この結果は、物質中にこのような過程で $-\mathrm{div}\boldsymbol{P}$ の電荷密度が発生したことといえます。この電荷密度によっても電場は作られますので、前節で述べた電荷が作る電場の方程式、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{E}=\frac{\rho}{\epsilon_0}  \tag*{$(5-1)$}<br />
\end{equation}<br />
は次のように変更する必要があります。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{E}=\frac{\rho-\mathrm{div}\boldsymbol{P}}{\epsilon_0}  \notag<br />
\end{equation}<br />
この式を変更すれば次式が得られます。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}(\epsilon_0\boldsymbol{E}+\boldsymbol{P})=\rho  \tag*{$(5-2)$}<br />
\end{equation}<br />
このように絶縁体の電気特性はこのベクトル $\boldsymbol{P}$ で決まることになるので、今後このベクトルのことを分極とよぶことにします。ここで、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{D}\equiv\epsilon_0\boldsymbol{E}+\boldsymbol{P}  \tag*{$(5-3)$}<br />
\end{equation}<br />
と定義すれば（５－２）式は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{D}=\rho   \tag*{$(5-4)$}<br />
\end{equation}<br />
ここで、$\boldsymbol{D}$ は電束密度、または電気変位とよばれています。<br />
　通常、電場 $\boldsymbol{E}$ がそれほど大きくないときは分極 $\boldsymbol{P}$ は電場に比例します。この場合、電束密度 $\boldsymbol{D}$ も電場に比例しますので、（５－３）式は次のようにかくことができます。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{D}=\epsilon\boldsymbol{E}   \tag*{$(5-5)$}<br />
\end{equation}<br />
ここに比例定数 $\epsilon$ は誘電率とよばれ、誘電体の電気特性を表現しています。ちなみに真空中では分極が存在しないので、（５－３）式は、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{D}=\epsilon_0\boldsymbol{E}   \tag*{$(5-6)$}<br />
\end{equation}<br />
となり、（５－５）式との対応から $\epsilon_0$ が真空の誘電率となることが分かります。<br />
　次に磁性体について考えます。磁性体を磁場の中におくと、この磁性体も磁気を帯び磁場の源になることはよく知られています。この性質を誘電体のとき少し述べたのと同じようにミクロな物質の構造から考えていくこともできますが、ここでは磁場を作るのが電流であることを考えて磁性体の中をある種の電流が流れるものとして議論していきます。この電流の性質から磁性体の磁気特性を調べようというわけです。<br />
　まず、磁性体を磁場中においても、普通はそれによって磁性体が全体として電気を帯びることはありません。このことは、この電流が磁性体の外に流れださないことを示しています。また、磁性体の各部分が電気を帯びることもないので、ある領域を考えた場合にこの電流がこの領域に入る量と出ていく量がつねに等しくなければならないことになります。この領域を $V$、この領域を囲む閉曲面を $S$ としてこの曲面上の外向きにとった単位法線ベクトルを $\boldsymbol{n}$ とすれば、この電流 $\boldsymbol{J}$ に対して次の関係が成り立つことになります。<br />
\begin{equation}<br />
\int_S\boldsymbol{J}\cdot\boldsymbol{n}dS=\int_V\mathrm{div}\boldsymbol{J}dV=0  \notag<br />
\end{equation}<br />
この領域 $V$ は任意にとることができるので次式が成立します。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{J}=0  \tag*{$(5-7)$}<br />
\end{equation}<br />
ベクトル解析の関係から、発散をとってゼロとなる量はあるベクトルの回転として表すことができます。つまり、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{J}=\mathrm{rot}\boldsymbol{M}  \tag*{$(5-8)$}<br />
\end{equation}<br />
です。この電流も磁場を作りますので、前節で述べた電流が作る磁場の方程式、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\boldsymbol{B}=\mu_0\boldsymbol{J}  \tag*{$(5-9)$}<br />
\end{equation}<br />
は次のように変更する必要があります。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\boldsymbol{B}=\mu_0(\boldsymbol{J}+\mathrm{rot}\boldsymbol{M})  \notag<br />
\end{equation}<br />
この式を変形すると次式が得られます。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\bigl(\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}-\boldsymbol{M}\bigr)=\mu_0\boldsymbol{J}  \tag*{$(5-10)$}<br />
\end{equation}<br />
このように、磁性体の磁気特性はこのベクトル $\boldsymbol{M}$ で決まることになります。今後このベクトルを磁化ベクトルとよぶことにします。ここで、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{H}\equiv\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}-\boldsymbol{M}  \tag*{$(5-11)$}<br />
\end{equation}<br />
と定義すれば（５－１０）式は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\boldsymbol{H}=\boldsymbol{J}   \tag*{$(5-12)$}<br />
\end{equation}<br />
ここで、$\boldsymbol{H}$ は磁場の強さとよばれています。<br />
　通常、磁場の強さ $\boldsymbol{H}$ がそれほど大きくないときには、磁化ベクトル $\boldsymbol{M}$ は磁場の強さに比例します。この場合、磁束密度 $\boldsymbol{B}$ も磁場の強さに比例しますので、（５－１１）式は、次のようにかくことができます。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{B}=\mu\boldsymbol{H}  \tag*{$(5-13)$}<br />
\end{equation}<br />
ここに比例定数 $\mu$ は透磁率とよばれ、磁性体の磁気特性を表現しています。ちなみに真空中では磁化ベクトルが存在しないので、（５－１１）式は、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{B}=\mu_0\boldsymbol{H}  \tag*{$(5-14)$}<br />
\end{equation}<br />
となり、（５－１３）式との対応から $\mu_0$ が真空の透磁率となることが分かります。<br />
　ここでは磁性体の性質を磁性体内を流れるある種の電流として議論したために、ここで導入された磁化ベクトル $\boldsymbol{M}$ の物理的な意味が誘電体のとき導入された分極 $\boldsymbol{P}$ のようにはっきりしていません。そこで（５－１１）式の両辺の発散をとりますと、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{H}=\mathrm{div}\frac{\boldsymbol{B}}{\mu_0}-\mathrm{div}\boldsymbol{M}  \notag<br />
\end{equation}<br />
となり、さらに磁束密度 $\boldsymbol{B}$ の発散はゼロですから上式は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{H}=-\mathrm{div}\boldsymbol{M}  \tag*{$(5-15)$}<br />
\end{equation}<br />
一方、電荷密度が存在しない場合の電場に関する方程式は、（５－２）式より、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\epsilon_0\boldsymbol{E}=-\mathrm{div}\boldsymbol{P}  \tag*{$(5-16)$}<br />
\end{equation}<br />
となりますが両者を比べると、磁化ベクトル $\boldsymbol{M}$ が誘電体の分極 $\boldsymbol{P}$ と同じような形で磁場の生成に関与していることが分かります。ここではこれ以上議論しませんが $\boldsymbol{M}$ については後にはっきりとした物理的意味を与えます。<br />
　今回は誘電体や磁性体が存在する場合の電場や磁場について議論しました。その結果、これらの物質が存在する場合でも分極 $\boldsymbol{P}$ や磁化ベクトル $\boldsymbol{M}$、または電束密度 $\boldsymbol{D}$ や磁場の強さ $\boldsymbol{H}$ を導入することによって、電荷及び電流がこれらの場を発生させていることに変わりないことを示しました。<br />
　ここで、これまで得られた電場と磁場に関する方程式をまとめると以下のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\mathrm{rot}\boldsymbol{E}=-\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t} \hspace{12mm} (3-10) \\<br />
&#038;\mathrm{div}\boldsymbol{B}=0 \hspace{19mm} (4-6) \\<br />
&#038;\mathrm{div}\boldsymbol{D}=\rho \hspace{19mm} (5-4) \\<br />
&#038;\mathrm{rot}\boldsymbol{H}=\boldsymbol{J} \hspace{18mm} (5-12)<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
ただし、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\boldsymbol{D}=\epsilon_0\boldsymbol{E}+\boldsymbol{P} \hspace{12mm} (5-3)  \\<br />
&#038;\boldsymbol{H}=\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}-\boldsymbol{M} \hspace{9mm} (5-11)<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
です。<br />
　誘電体や磁性体の存在する場合を含めて電場や磁場に関する経験的な法則をこのように簡単な方程式としてまとめることができました。ただしこれらの方程式を解くには、誘電体の分極 $\boldsymbol{P}$ が電場とどのように関係するのか、磁性体の磁化ベクトル $\boldsymbol{M}$ が磁場とどのような関係があるのかを知る必要があります。しかしこれらの関係は各々の物質特有の性質として決まるもので、電場や磁場の法則からは導くことはできません。<br />
　今までの議論で電場と磁場は密接な関係があることが分かりました。次回は電荷が生成も消滅もしないという経験的な事実から電場や磁場に関するこれらの方程式を完全なものとしたマックスウェルの方程式を導くことを試みます。この方程式より、電場と磁場は電磁場という統一的な概念としてとらえることができるようになります。<br />
<script>MathJax = {chtml: {matchFontHeight: false},tex: {inlineMath: [['$', '$']]}};</script><br />
<script id="MathJax-script" async src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/mathjax@3/es5/tex-svg.js"></script></p><p>The post <a href="https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/768/">5. 誘電体と磁性体</a> first appeared on <a href="https://www.photon-cae.co.jp">電磁場解析シミュレーションの株式会社フォトン</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>6. 電磁場の基礎方程式</title>
		<link>https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/770/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[loop]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 23 Mar 2021 01:58:36 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>　前回までに得られた電場と磁場に関する方程式をまとめると以下のようになります。 \begin{equation} \begin{split} &#038;\mathrm{rot}\boldsymbol{E}=-\frac [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><code><!-- 図 130% に拡大・文中の式 $hoge$ の前後に半角スペースを挿入 --></code><br />
　前回までに得られた電場と磁場に関する方程式をまとめると以下のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\mathrm{rot}\boldsymbol{E}=-\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t} \\<br />
&#038;\mathrm{div}\boldsymbol{B}=0 \\<br />
&#038;\mathrm{div}\boldsymbol{D}=\rho \\<br />
&#038;\mathrm{rot}\boldsymbol{H}=\boldsymbol{J}<br />
\end{split}  \tag*{$(6-1)$}<br />
\end{equation}<br />
ただし、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\boldsymbol{D}=\epsilon_0\boldsymbol{E}+\boldsymbol{P} \hspace{12mm} \\<br />
&#038;\boldsymbol{H}=\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}-\boldsymbol{M}<br />
\end{split}  \tag*{$(6-2)$}<br />
\end{equation}<br />
です。また、電気伝導率 $\sigma$ の導体内部ではオームの法則を使って電流密度 $\boldsymbol{J}$ を次のようにかくことができます。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{J}=\sigma\boldsymbol{E}  \tag*{$(6-3)$}<br />
\end{equation}<br />
ところで、前回の終わりにも述べたように電荷が生成も消滅もしないという経験的な事実があります。これはある領域 $V$ を考えたとき、ここから流れ出す電流によって運ばれる電荷の量とこの領域 $V$ で減少する電荷の量が等しいというように表現できます。この領域 $V$ を取り囲む閉曲面 $S$、この曲面上に外向きにとった単位法線ベクトルを $\boldsymbol{n}$ とすれば、この領域から単位時間あたりに流出する電荷量は次のように表されます。<br />
\begin{equation}<br />
\int_S\boldsymbol{J}\cdot\boldsymbol{n}dS=\int_V\mathrm{div}\boldsymbol{J}dV  \notag<br />
\end{equation}<br />
一方、この領域で単位時間に減少する電荷の総量は、<br />
\begin{equation}<br />
-\frac{\partial}{\partial t}\int_V\rho dV  \notag<br />
\end{equation}<br />
となりますから、<br />
\begin{equation}<br />
-\frac{\partial}{\partial t}\int_V\rho dV=\int_V\mathrm{div}\boldsymbol{J}dV  \notag<br />
\end{equation}<br />
が成立します。時間に関する微分と空間積分とはどちらを先に行っても同じなので、この式は次のようにかけます。<br />
\begin{equation}<br />
\int_V\bigl(\frac{\partial\rho}{\partial t}+\mathrm{div}\boldsymbol{J}\bigr)dV=0  \notag<br />
\end{equation}<br />
この領域をどこにとってもこの式は成り立ちますので、結局次の式が成立します。<br />
\begin{equation}<br />
\frac{\partial\rho}{\partial t}+\mathrm{div}\boldsymbol{J}=0  \tag*{$(6-4)$}<br />
\end{equation}<br />
電荷の生成と消滅がないという経験的な事実は、電荷が保存されることを示しているので電荷保存の法則といい、この式のことを連続の式とよびます。<br />
　ここで（６－１）式の第４式の両辺の発散をとると次の式が得られます。<br />
\begin{equation}<br />
0=\mathrm{div}\boldsymbol{J}  \tag*{$(6-5)$}<br />
\end{equation}<br />
この式と（６－４）式を比較すると、<br />
\begin{equation}<br />
\frac{\partial\rho}{\partial t}=0  \notag<br />
\end{equation}<br />
が成り立ち、ある場所の電荷密度が時間的に変化できないことになります。この結果は明らかに経験事実と反します。（６－４）式は経験事実をもとに得られたものですから（６－５）式を導いた（６－１）式の第４式に問題があることになります。このことは、この式は経験より得られたものであるがあくまで近似式であり、ある微小な項が無視されていることを示しています。ここで（６－４）式に（６－１）式の第３式を代入すると次の式が成り立ちます。<br />
\begin{equation}<br />
\frac{\partial}{\partial t}\mathrm{div}\boldsymbol{D}+\mathrm{div}\boldsymbol{J}=0  \notag<br />
\end{equation}<br />
空間微分と時間微分の順序を入れ替えてもよいので、この式は、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\bigl(\frac{\partial\boldsymbol{D}}{\partial t}+\boldsymbol{J}\bigr)=0  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。この式のかっこの中は、発散をとるとゼロとなるという意味で（６－１）式の第４式の左辺と同じ性質を持っています。そこで（６－１）式の第４式の右辺をこのかっこの中の量で置き換えてみると次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\boldsymbol{H}=\frac{\partial\boldsymbol{D}}{\partial t}+\boldsymbol{J}  \tag*{$(6-7)$}<br />
\end{equation}<br />
この式の両辺の発散をとれば連続の式が得られることは今までの議論で明らかです。この式は経験的に得られた式ではないので、電磁場に関する正しい方程式であると認めるためにはここで付加した右辺第１項の存在によって導出される結果を経験的事実によって確認する必要がありますが、その前にこの式の右辺第１項が第２項に比べて非常に小さいことを示します。そうでなければ（６－１）式の第４式が近似的に成り立っているという経験的な事実と矛盾することになります。<br />
　今、場が時間的に一定の周波数 $f$ で振動しているものとしますと、第１項は、<br />
\begin{equation}<br />
\frac{\partial\boldsymbol{D}}{\partial t}\sim 2\pi f\epsilon\boldsymbol{E}  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。一方、通常の金属例えば鉄とか銅では、電気伝導率 $\sigma$ は $10^7\sim 10^8[\mathrm{\Omega^{-1}m^{-1}}]$ 程度ですから第２項は(６－３）式を使い、<br />
\begin{equation}<br />
\sigma\boldsymbol{E}\sim10^7\boldsymbol{E}  \notag<br />
\end{equation}<br />
とかけます。これより第１項と第２項の比は、<br />
\begin{equation}<br />
2\pi\epsilon f \hspace{2mm} : \hspace{2mm} 10^7 \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。ここで誘電率として真空の誘電率を使うと、<br />
\begin{equation}<br />
2\pi\epsilon_0\sim5.6\times 10^{-11} \notag<br />
\end{equation}<br />
程度となるので、第１項と第２項の比は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
f \hspace{2mm} : \hspace{2mm} 1.8\times 10^{17} \notag<br />
\end{equation}<br />
これより導体内部において、第１項は第２項に比べて非常に小さく無視できることが分かります。真空中においては第２項はゼロとなるので、第１項を無視できないように思われるのですが、その大きさを見積もると、電場の大きさを $1[\mathrm{V/m}]$ 程度として、<br />
\begin{equation}<br />
\frac{\partial\boldsymbol{D}}{\partial t}\sim 2\pi f\epsilon_0\boldsymbol{E}\sim5.6\times 10^{-11}f  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。ここで周波数を $100\,\mathrm{MHz}$ とすればこの値は $5.6\times 10^{-3}[\mathrm{A/m^2}]$ となりますが、この値は導体を流れる電流が、$1\times 10^6[\mathrm{A/m^2}]$ 程度であることを考えれば非常に小さく、これによって発生する磁場は通常無視することができます。この事実があるからこそ、アンペールの法則すなわち（６－１）式の第４式がまず実験事実として確立されたのです。<br />
　さて、ここで（６－７）式の右辺第１項の存在によって導出される結果を経験事実によって確認することにします。まず真空中での電磁場のふるまいを考えますと、電流も電荷も存在しないので（６－１）式の第３式及び（６－７）式は（６－２）式を使って、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\mathrm{div}\boldsymbol{E}=0 \\<br />
&#038;\mathrm{rot}\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}=\epsilon_0\frac{\partial\boldsymbol{E}}{\partial t}  \\<br />
\end{split}  \tag*{$(6-8)$}<br />
\end{equation}<br />
とかけます。もしアンペールの法則に対する修正項がなければこの第２式の右辺がゼロとなりますので、この式は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\boldsymbol{B}=0  \tag*{$(6-9)$}<br />
\end{equation}<br />
この式は磁場があるスカラー関数の勾配として表されることを示していますので、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{B}=\mathrm{grad}\phi  \notag<br />
\end{equation}<br />
とかけます。この式と（６－１）式の第２式より、次のラプラスの方程式が成立します。<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\phi=0  \notag<br />
\end{equation}<br />
考えている領域が十分大きく境界で磁場がゼロとすれば、上の方程式よりこの領域全域で磁場がゼロとなります。そうすれば（６－１）式の第１式の右辺も消えるので、同様の議論からこの領域では電場もゼロとなります。すなわち、電荷や電流から十分離れたところでは電場も磁場も存在しなくなります。このことは一見経験事実と一致しているように思われます。<br />
　それでは（６－８）式の第２式の右辺がある場合はどうなるでしょうか。この場合は明らかに上の議論は成り立たないので、電場がゼロとなるとは限りません。まず（６－１）式第１式の両辺の回転をとると、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\mathrm{rot}\boldsymbol{E}=-\mathrm{rot}\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}=-\frac{\partial}{\partial t}\mathrm{rot}\boldsymbol{B} \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。ベクトル解析の関係、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\mathrm{rot}=\mathrm{grad}\mathrm{div}-\Delta  \notag<br />
\end{equation}<br />
と、（６－８）式第２式を使って変形すれば、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{grad}\mathrm{div}\boldsymbol{E}-\Delta\boldsymbol{E}=-\epsilon_0\mu_0\frac{\partial^2\boldsymbol{E}}{\partial t^2}  \notag<br />
\end{equation}<br />
となり、さらに（６－８）式の第１式を使うと結局次の式が得られます。<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\boldsymbol{E}=\epsilon_0\mu_0\frac{\partial^2\boldsymbol{E}}{\partial t^2}  \tag*{$(6-10)$}<br />
\end{equation}<br />
同様にして、（６－８）式の第２式の両辺の回転をとることにより次の式を導くことができます。<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\boldsymbol{B}=\epsilon_0\mu_0\frac{\partial^2\boldsymbol{B}}{\partial t^2}  \tag*{$(6-11)$}<br />
\end{equation}<br />
（６－１０）式及び（６－１１）式は波動方程式であり、波の位相速度 $c$ は、<br />
\begin{equation}<br />
c=\frac{1}{\sqrt{\epsilon_0\mu_0}}  \tag*{$(6-11)$}<br />
\end{equation}<br />
となります。これは驚くべき結果であり、電荷も電流もない真空中を電場・磁場が波として伝わっていくことを示しています。また、その波の速度を真空中の誘電率と透磁率を使って計算すると、<br />
\begin{equation}<br />
c=2.99792458\times 10^8 \hspace{2mm} [\mathrm{m/sec}]  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。これは真空中の光の速度と一致します。そこでマックスウェルは光は電磁場の波すなわち電磁波であると考えたのです。電磁場が実際波として伝わることを実験的に示したのはヘルツという物理学者です。<br />
　アンペールの法則に理論的な考察から追加した修正項はこの法則の精度にほとんど効いていないことを定量的に示したのですが、この項の追加によって電磁波の存在を示すことができました。また、この波の速度が光の速度と一致することより、光も電磁波の一種であることが予想されました。このことは現在実験的にも確認されています。これよりアンペールの法則は（６－７）式のように修正されないといけないことが経験事実として示されました。<br />
　以上の議論より物質中の電磁場の基礎方程式は（６－１）式の第１式、第２式、第３式および（６－７）式となることが分かります。これらの方程式はマックスウェルの方程式とよばれており、ニュートンの運動方程式が力学の基礎となっているように電磁場の基礎となっています。ここにこの方程式をまとめてかいておきます。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\mathrm{rot}\boldsymbol{E}=-\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t} \\<br />
&#038;\mathrm{div}\boldsymbol{B}=0 \\<br />
&#038;\mathrm{div}\boldsymbol{D}=\rho \\<br />
&#038;\mathrm{rot}\boldsymbol{H}=\frac{\partial\boldsymbol{D}}{\partial t}+\boldsymbol{J}<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
ここで電磁場の基礎方程式が得られたので、今後この方程式を使って電磁場の性質についていろいろな議論をしていく予定です。第２章で電荷や電流が電磁場から受ける力を議論したのですが、次回はこの議論を誘電体や磁性体などの物質が電磁場から受ける力について考えていきたいと思っています。<br />
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			</item>
		<item>
		<title>7. マックスウェルの応力</title>
		<link>https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/772/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[loop]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 23 Mar 2021 02:19:12 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.photon-cae.co.jp/?post_type=technicalinfo&#038;p=772</guid>

					<description><![CDATA[<p>　前回までに物質中の一般的な電磁場の基礎方程式、すなわちマックスウェルの方程式が得られました。今回はこの方程式を使って第２章で述べた電荷や電流が電磁場から受ける力を、誘電体や磁性体などの物質が含まれる場合にも拡張すること [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><code><!-- 図 130% に拡大・文中の式 $hoge$ の前後に半角スペースを挿入 --></code><br />
　前回までに物質中の一般的な電磁場の基礎方程式、すなわちマックスウェルの方程式が得られました。今回はこの方程式を使って第２章で述べた電荷や電流が電磁場から受ける力を、誘電体や磁性体などの物質が含まれる場合にも拡張することを考えます。<br />
　電荷 $q$ 及び電流 $\boldsymbol{i}$ の受ける力は、第２章でも述べたように次のローレンツ力で計算できます。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{f}=q\boldsymbol{E}+\boldsymbol{i}\times\boldsymbol{B}  \tag*{$(7-1)$}<br />
\end{equation}<br />
これより、単位体積当たりの電荷密度を $\rho$、単位面積を通過する電流密度を $\boldsymbol{J}$ とすれば領域 $V$ 内の電荷と電流に働く力の合計は次の式で計算できます。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{F}=\int_V\bigl(\rho\boldsymbol{E}+\boldsymbol{J}\times\boldsymbol{B}\bigr)dV   \tag*{$(7-2)$}<br />
\end{equation}<br />
この式は電荷や電流に働く力ですから、これを使って誘電体や磁性体に働く力を計算することはできません。それでは、このような力を求めるにはどのようにすればよいのでしょうか。第５章で述べたように、電場の中で誘電体内部には次のような分極電荷、<br />
\begin{equation}<br />
\rho_p=-\mathrm{div}\boldsymbol{P}  \tag*{$(7-3)$}<br />
\end{equation}<br />
が発生します。この電荷にも電場による力が働くのでしょうか。誘電体を電場の中に置くと、全体としては電荷の総和はゼロのままですが電場の力によってこれらの電荷の位置が変化しますので、電荷が打ち消しあわない微小領域が生じ、その結果物質内部や表面に電荷が発生します。これは誘電体内部をミクロに見た時の分極電荷が発生するメカニズムですが、このことから分極電荷に関しても次のような力が働くことがわかります。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{F}=\int_V\rho_p\boldsymbol{E}dV  \tag*{$(7-4)$}<br />
\end{equation}<br />
また、第６章で誘電体が分極するときに次の分極電流が流れることを述べました。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{J}_p=\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}  \tag*{$(7-5)$}<br />
\end{equation}<br />
この電流もミクロに見ると電荷の移動を伴った電流ですから、ローレンツ力、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{F}=\int_V\boldsymbol{J}_p\times\boldsymbol{B}dV  \tag*{$(7-6)$}<br />
\end{equation}<br />
の力を受けることがわかります。<br />
　次に磁性体について考えます。磁性体の場合は誘電体のようにミクロな電荷の存在は考えませんでした。ただし、次の磁化電流によって磁性体の磁気特性が決まることを述べました。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{J}_M=\mathrm{rot}\boldsymbol{M}  \tag*{$(7-7)$}<br />
\end{equation}<br />
この磁化電流も通常の電流とまったく同じように磁場を作りますから、電荷や電流に力を及ぼします。したがって、磁化電流も電荷や電流から反作用として力を受けることがわかります。これは磁化電流が電磁場によって力を受けているといいなおすことができます。この力は作用反作用の法則から通常の電流が電磁場から受ける力とまったく同じように表されなければならないことになります。すなわち磁化電流の受ける力は、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{F}=\int_V\boldsymbol{J}_M\times\boldsymbol{B}dV  \tag*{$(7-8)$}<br />
\end{equation}<br />
となります。<br />
　これより誘電体や磁性体が電磁場から受ける力は、分極電荷や分極電流、そして磁化電流を通常の電荷や電流と同様に考えて計算できることになります。したがって、誘電体や磁性体も含めた場合の電磁力は（７－２）式の中の電荷 $\rho$ を $\rho+\rho_p$ に、電流密度 $\boldsymbol{J}$ を $\boldsymbol{J}+\boldsymbol{J}_p+\boldsymbol{J}_M$ とかきなおした次の式で表現することができます。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
\boldsymbol{F}&#038;=\int_V\bigl[(\rho+\rho_p)\boldsymbol{E}+(\boldsymbol{J}+\boldsymbol{J}_p+\boldsymbol{J}_M)\times\boldsymbol{B}\bigr]dV \\<br />
&#038;=\int_V\bigl[(\rho-\mathrm{div}\boldsymbol{P})\boldsymbol{E}+(\boldsymbol{J}+\mathrm{rot}\boldsymbol{M}<br />
+\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t})\times\boldsymbol{B}\bigr]dV<br />
\end{split}  \tag*{$(7-9)$}<br />
\end{equation}<br />
ところで、物質中のマックスウェルの方程式、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\mathrm{div}(\epsilon_0\boldsymbol{E}+\boldsymbol{P})=\rho \\<br />
&#038;\mathrm{rot}\bigl(\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}-\boldsymbol{M}\bigr)=\boldsymbol{J}+\frac{\partial}{\partial t}\epsilon_0\boldsymbol{E}<br />
+\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
より得られる関係式、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\rho-\mathrm{div}\boldsymbol{P}=\mathrm{div}\epsilon_0\boldsymbol{E} \\<br />
&#038;\boldsymbol{J}+\mathrm{rot}\boldsymbol{M}+\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}<br />
=\mathrm{rot}\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}-\frac{\partial}{\partial t}\epsilon_0\boldsymbol{E}<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
を使うと（７－９）式は次のように変形されます。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
\boldsymbol{F}=&#038;\int_V\bigl[\mathrm{div}\epsilon_0\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{E}+\bigl(\mathrm{rot}\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}<br />
-\frac{\partial}{\partial t}\epsilon_0\boldsymbol{E}\bigr)\times\boldsymbol{B}\bigr]dV  \\<br />
=&#038;-\int_V\frac{\partial}{\partial t}[\epsilon_0\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{B}]dV<br />
+\int_V[\epsilon_0\boldsymbol{E}\times\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}]dV  \\<br />
&#038;+\int_V\bigl(\mathrm{div}\epsilon_0\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{E}+[\mathrm{rot}\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}\times\boldsymbol{B}]\bigr)dV<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
マックスウェルの方程式、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\boldsymbol{E}=-\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}  \notag<br />
\end{equation}<br />
を使うと上の式は、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
\boldsymbol{F}=&#038;-\int_V\frac{\partial}{\partial t}[\epsilon_0\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{B}]dV<br />
-\int_V[\epsilon_0\boldsymbol{E}\times\mathrm{rot}\boldsymbol{E}]dV  \\<br />
&#038;+\int_V\bigl(\mathrm{div}\epsilon_0\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{E}+[\mathrm{rot}\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}\times\boldsymbol{B}]\bigr)dV<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。この式をさらに変形すると次の成分式が得られます。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
F_i=&#038;-\frac{\partial}{\partial t}\int_V[\epsilon_0\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{B}]_idV  \\<br />
&#038;+\int_V\frac{\partial}{\partial x_j}\bigl(\epsilon_0E_iE_j-\frac{\epsilon_0}{2}E^2\delta_{ij}+\frac{1}{\mu_0}B_iB_j<br />
-\frac{1}{2\mu_0}B^2\delta_{ij}\bigr)dV<br />
\end{split}  \tag*{$(7-10)$}<br />
\end{equation}<br />
ここに、$\delta_{ij}$ はクロネッカのデルタであり、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\delta_{ij}=1 \hspace{5mm} (i=j) \\<br />
&#038;\delta_{ij}=0 \hspace{5mm} (i\ne j)<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
が成り立ちます。また同じ添字が同じ項に２回現れた場合はその添字について１から３までの和をとると約束します。この約束は、アインシュタインの規約とよばれ、例えば次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
A_iB_i\equiv\sum_{i=1}^3A_iB_i  \notag<br />
\end{equation}<br />
ここで次のテンソルを定義します。<br />
\begin{equation}<br />
T_{ij}=\epsilon_0E_iE_j-\frac{\epsilon_0}{2}E^2\delta_{ij}+\frac{1}{\mu_0}B_iB_j-\frac{1}{2\mu_0}B^2\delta_{ij}  \tag*{$(7-11)$}<br />
\end{equation}<br />
これより（７－１０）式は、<br />
\begin{equation}<br />
F_i=-\frac{\partial}{\partial t}\int_V[\epsilon_0\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{B}]_idV+\int_V\frac{\partial T_{ij}}{\partial x_j}dV  \tag*{$(7-12)$}<br />
\end{equation}<br />
となります。この式はガウスの発散定理を使って次のようにもかけます。<br />
\begin{equation}<br />
F_i=-\frac{\partial}{\partial t}\int_V[\epsilon_0\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{B}]_idV+\int_ST_{ij}n_jdS  \tag*{$(7-13)$}<br />
\end{equation}<br />
ただし、$S$ は領域 $V$ の境界面であり、$\boldsymbol{n}$ は領域 $V$ から外向きにとった $S$ の単位法線ベクトルです。<br />
　これで誘電体や磁性体も含めた電磁力の計算方法が得られました。ここで定義されたテンソル $T_{ij}$ は、マックスウェルの応力テンソルとよばれています。応力テンソルとよばれる理由は、（７－１２）式の右辺第２項が応力が物体に与える力と同じ形をしているからです。それでは（７－１２）式や（７－１３）式の右辺第１項はどのような力に対応しているのでしょうか。この力は、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{p}=[\epsilon_0\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{B}]  \tag*{$(7-14)$}<br />
\end{equation}<br />
を電磁場の単位体積当たりの運動量と解釈すれば、電磁場の運動量が誘電体や磁性体の影響によって時間的に変化することによりこれらの物質が受ける反作用と考えることができます。低周波ではこの力は通常無視することができます。<br />
　そこで、これらの式の第２項のマックスウェルの応力による力についてもう少し調べることにします。（７－１３）式で電磁場の運動量変化に起因する第１項を無視すれば（７－１１）式より、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
F_i&#038;=\int_ST_{ij}n_jdS  \\<br />
&#038;=\int_S\bigl(\epsilon_0E_iE_j-\frac{\epsilon_0}{2}E^2\delta_{ij}+\frac{1}{\mu_0}B_iB_j-\frac{1}{2\mu_0}B^2\delta_{ij}\bigr)n_jdS  \\<br />
&#038;=\int_S\bigl(\epsilon_0E_i(\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{n})-\frac{\epsilon_0}{2}E^2n_i+\frac{1}{\mu_0}B_i(\boldsymbol{B}\cdot\boldsymbol{n})-\frac{1}{2\mu_0}B^2n_i\bigr)dS<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。ここで局所座標の成分でこの力を表すことを考えるために、境界面内の単位ベクトルを、$\boldsymbol{e}_1$、$\boldsymbol{e}_2$ とし、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{e}_3\equiv\boldsymbol{n}=[\boldsymbol{e}_1\times\boldsymbol{e}_2]  \tag*{$(7-15)$}<br />
\end{equation}<br />
とかけば、この力は次のようにかけます。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;F_1=\boldsymbol{F}\cdot\boldsymbol{e}_1=\int_S\bigl(\epsilon_0(\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{e}_1)(\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{e}_3)+\frac{1}{\mu_0}(\boldsymbol{B}\cdot\boldsymbol{e}_1)(\boldsymbol{B}\cdot\boldsymbol{e}_3)\bigr)dS  \\<br />
&#038;F_2=\boldsymbol{F}\cdot\boldsymbol{e}_2=\int_S\bigl(\epsilon_0(\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{e}_2)(\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{e}_3)+\frac{1}{\mu_0}(\boldsymbol{B}\cdot\boldsymbol{e}_2)(\boldsymbol{B}\cdot\boldsymbol{e}_3)\bigr)dS  \\<br />
&#038;F_3=\boldsymbol{F}\cdot\boldsymbol{e}_3=\int_S\bigl(\epsilon_0(\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{e}_3)^2-\frac{\epsilon_0}{2}E^2+\frac{1}{\mu_0}(\boldsymbol{B}\cdot\boldsymbol{e}_3)^2-\frac{1}{2\mu_0}B^2\bigr)dS<br />
\end{split}  \tag*{$(7-16)$}<br />
\end{equation}<br />
この力をもう少し直感的にとらえられるようにここで次のような特別な場合について考えます。まず、電場及び磁場が法線方向を向いている場合は、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;F_1=F_2=0  \\<br />
&#038;F_3=\int_S\bigl(\frac{\epsilon_0}{2}E^2+\frac{1}{2\mu_0}B^2\bigr)dS<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。また電場及び磁場が法線方向と垂直な方向にある場合は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;F_1=F_2=0  \\<br />
&#038;F_3=-\int_S\bigl(\frac{\epsilon_0}{2}E^2+\frac{1}{2\mu_0}B^2\bigr)dS<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
これより面に垂直な電磁場は面を吸引する方向に、また面に平行な電磁場は面を反発するような力を与えることが分かります。<br />
　今回は物質に対して電磁場がどのような力を与えるかについてみてきましたが、次回は電磁場の運動量やエネルギーがどのように保存されるかを調べます。<br />
<script>MathJax = {chtml: {matchFontHeight: false},tex: {inlineMath: [['$', '$']]}};</script><br />
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			</item>
		<item>
		<title>8. 電磁場のエネルギーと運動量</title>
		<link>https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/774/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[loop]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 23 Mar 2021 02:35:07 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.photon-cae.co.jp/?post_type=technicalinfo&#038;p=774</guid>

					<description><![CDATA[<p>　今回は、物質中の一般的な電磁場の基礎方程式であるマックスウェルの方程式より得られる保存則について議論します。そのために第６章で得られたマックスウェルの方程式をもう一度示しておきます。 \begin{equation}  [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><code><!-- 図 130% に拡大・文中の式 $hoge$ の前後に半角スペースを挿入 --></code><br />
　今回は、物質中の一般的な電磁場の基礎方程式であるマックスウェルの方程式より得られる保存則について議論します。そのために第６章で得られたマックスウェルの方程式をもう一度示しておきます。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\mathrm{rot}\boldsymbol{E}=-\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t} \\<br />
&#038;\mathrm{div}\boldsymbol{B}=0 \\<br />
&#038;\mathrm{div}\boldsymbol{D}=\rho \\<br />
&#038;\mathrm{rot}\boldsymbol{H}=\frac{\partial\boldsymbol{D}}{\partial t}+\boldsymbol{J}<br />
\end{split}  \tag*{$(8-1)$}<br />
\end{equation}<br />
また、次の関係も成立します。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\boldsymbol{D}=\epsilon_0\boldsymbol{E}+\boldsymbol{P} \hspace{12mm} \\<br />
&#038;\boldsymbol{H}=\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}-\boldsymbol{M}<br />
\end{split}  \tag*{$(8-2)$}<br />
\end{equation}<br />
ここで次のベクトルの恒等式を考えます。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}[\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{H}]=\boldsymbol{rot}\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{H}-\boldsymbol{E}\cdot\mathrm{rot}\boldsymbol{H}  \tag*{$(8-3)$}<br />
\end{equation}<br />
この式は単なる数学的な恒等式ですから何の物理的意味も持っていません。この右辺にマックスウェルの方程式（８－１）式の第１式と第４式を代入すると、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{rot}\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{H}-\boldsymbol{E}\cdot\mathrm{rot}\boldsymbol{H}=-\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}\cdot\boldsymbol{H}<br />
-\boldsymbol{E}\cdot\bigl(\boldsymbol{J}+\frac{\partial\boldsymbol{D}}{\partial t}\bigr)  \notag<br />
\end{equation}<br />
となるので（８－３）式に代入すると、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}[\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{H}]=-\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}\cdot\boldsymbol{H}-\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{J}-\boldsymbol{E}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{D}}{\partial t}  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。この式を少し変形すると次式が得られます。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{E}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{D}}{\partial t}+\boldsymbol{H}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}=-\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{J}-\mathrm{div}[\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{H}]  \tag*{$(8-4)$}<br />
\end{equation}<br />
今物質の存在しない領域を考えると、この式は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\frac{\partial}{\partial t}\frac{1}{2}(\epsilon_0\boldsymbol{E}^2+\mu_0\boldsymbol{H}^2)=-\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{J}-\mathrm{div}[\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{H}]  \tag*{$(8-5)$}<br />
\end{equation}<br />
ここで、<br />
\begin{equation}<br />
U=\frac{1}{2}(\epsilon_0\boldsymbol{E}^2+\mu_0\boldsymbol{H}^2)=\frac{1}{2}\bigl(\epsilon_0\boldsymbol{E}^2+\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}^2\bigr)  \tag*{$(8-6)$}<br />
\end{equation}<br />
とかくと、<br />
\begin{equation}<br />
\frac{\partial U}{\partial t}=-\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{J}-\mathrm{div}[\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{H}]  \tag*{$(8-7)$}<br />
\end{equation}<br />
となります。この式は、$U$ の時間変化が右辺の第１項及び第２項によって表されることを示しています。右辺第１項は電場が電流に与える単位体積当たりのエネルギーつまり電磁場のエネルギー変化なので、（８－６）式の $U$ は真空中における単位体積当たりの電磁場のエネルギーと解釈できます。次に電流も存在しない領域 $V$ で（８－７）式を積分すれば、<br />
\begin{equation}<br />
\int_V\frac{\partial U}{\partial t}dV=-\int_V\mathrm{div}[\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{H}]dV  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。ここで空間積分と時間積分が交換できることと、ガウスの発散定理を使うと上の式は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\frac{\partial}{\partial t}\int_VUdV=-\int_V\mathrm{div}[\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{H}]dV  \notag<br />
\end{equation}<br />
ここで、$S$ は領域 $V$ の境界面であり $\boldsymbol{n}$ はこの境界面に外向きにとった単位法線ベクトルです。$U$ が真空中における単位体積当たりの電磁場のエネルギーであることより、この式の右辺の積分は単位時間あたりにこの領域 $V$ から境界面 $S$ を通って出ていくエネルギーを表すことになります。これから、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{q}=\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{H}　　\tag*{$(8-8)$}<br />
\end{equation}<br />
は単位面積あたりを単位時間あたりに通過する電磁場のエネルギーを表していることになります。<br />
　この考えを拡張して（８－４）式は物質がある場合においても電磁場のエネルギーに関する保存則を表していると考えます。まず（８－４）式の左辺を（８－２）式を使って真空の場合と同様にかきなおすと、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\frac{\partial}{\partial t}\frac{1}{2}(\epsilon_0\boldsymbol{E}^2+\mu_0\boldsymbol{H}^2)+\boldsymbol{E}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}<br />
+\mu_0\boldsymbol{H}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{M}}{\partial t}  \\<br />
&#038;=\frac{\partial}{\partial t}\frac{\epsilon_0}{2}\boldsymbol{E}^2+\boldsymbol{E}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}<br />
+\mu_0\boldsymbol{H}\cdot\bigl(\frac{\partial\boldsymbol{H}}{\partial t}+\frac{\partial\boldsymbol{M}}{\partial t}\bigr) \\<br />
&#038;=\frac{\partial}{\partial t}\frac{\epsilon_0}{2}\boldsymbol{E}^2+\boldsymbol{E}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}<br />
+\bigl(\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}-\boldsymbol{M}\bigr)\cdot\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}  \\<br />
&#038;\frac{\partial}{\partial t}\frac{1}{2}(\epsilon_0\boldsymbol{E}^2+\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}^2)+\boldsymbol{E}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}<br />
-\boldsymbol{M}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。これより（８－４）式は次の二通りの式にかくことができます。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\frac{\partial}{\partial t}\frac{1}{2}(\epsilon_0\boldsymbol{E}^2+\mu_0\boldsymbol{H}^2)+\mathrm{div}\boldsymbol{q}=-\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{J}<br />
-\boldsymbol{E}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}-\mu_0\boldsymbol{H}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{M}}{\partial t}  \\<br />
&#038;\frac{\partial}{\partial t}\frac{1}{2}(\epsilon_0\boldsymbol{E}^2+\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}^2)+\mathrm{div}\boldsymbol{q}=-\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{J}<br />
-\boldsymbol{E}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}+\boldsymbol{M}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}<br />
\end{split}  \tag*{$(8-9)$}<br />
\end{equation}<br />
真空の場合は電磁場の単位体積当たりのエネルギーを（８－６）式のように、<br />
\begin{equation}<br />
U_1=\frac{1}{2}(\epsilon_0\boldsymbol{E}^2+\mu_0\boldsymbol{H}^2)  \tag*{$(8-10)$}<br />
\end{equation}<br />
とかいても、<br />
\begin{equation}<br />
U_2=\frac{1}{2}\bigl(\epsilon_0\boldsymbol{E}^2+\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}^2\bigr)  \tag*{$(8-11)$}<br />
\end{equation}<br />
としても同じだったのですが、物質中ではこれらの量は明らかに異なります。<br />
　ところで、（８－９）式の右辺第２項と第３項は物質の存在によって追加されたので、これらの項は電磁場が単位時間に物質に与えるエネルギーとして解釈することができます。物質に与えるエネルギーはこの物質の内部エネルギーの変化と考えられますので、（８－９）式の第１式からは物質の単位体積あたりの内部エネルギーを $U_1^\prime$ とかけば、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\frac{\partial U_1}{\partial t}+\frac{\partial U_1^\prime}{\partial t}+\mathrm{div}\boldsymbol{q}=-\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{J}  \\<br />
&#038;\frac{\partial U_1^\prime}{\partial t}=\boldsymbol{E}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}+\mu_0\boldsymbol{H}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{M}}{\partial t}<br />
\end{split}  \tag*{$(8-12)$}<br />
\end{equation}<br />
が得られます。同じように（８－９）式の第２式からは物質の単位体積当たりの内部エネルギーを $U_2^\prime$ とかけば次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\frac{\partial U_2}{\partial t}+\frac{\partial U_2^\prime}{\partial t}+\mathrm{div}\boldsymbol{q}=-\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{J}  \\<br />
&#038;\frac{\partial U_2^\prime}{\partial t}=\boldsymbol{E}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}-\boldsymbol{M}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}<br />
\end{split}  \tag*{$(8-13)$}<br />
\end{equation}<br />
（８－１２）式もしくは（８－１３）式は電磁場の作用を受けている物質の内部エネルギーに関する式ですが、断熱的な変化のみを考えた特殊な場合を示しています。今この物質が単位時間あたりに受けとる熱量を $\partial Q/\partial t$ とすれば、これらの式は次のように拡張されます。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\frac{\partial U_1^\prime}{\partial t}=\frac{\partial Q}{\partial t}+\boldsymbol{E}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}<br />
+\mu_0\boldsymbol{H}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{M}}{\partial t} \\<br />
&#038;\frac{\partial U_2^\prime}{\partial t}=\frac{\partial Q}{\partial t}+\boldsymbol{E}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}<br />
-\boldsymbol{M}\cdot\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
さらにこれらの式は次のような熱力学的な表現でかくこともできます。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;dU_1^\prime=\delta Q+\boldsymbol{E}\cdot d\boldsymbol{P}+\mu_0\boldsymbol{H}\cdot d\boldsymbol{M} \\<br />
&#038;dU_2^\prime=\delta Q+\boldsymbol{E}\cdot d\boldsymbol{P}-\boldsymbol{M}\cdot d\boldsymbol{B}<br />
\end{split}  \tag*{$(8-14)$}<br />
\end{equation}<br />
ここで、$\delta Q$ は完全微分ではないので微分記号 $d$ ではなく $\delta$ を使っています。この物質の単位体積当たりのエントロピーを $S$ とすれば、準静的な変化において次式が成立します。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;dU_1^\prime=TdS+\boldsymbol{E}\cdot d\boldsymbol{P}+\mu_0\boldsymbol{H}\cdot d\boldsymbol{M} \\<br />
&#038;dU_2^\prime=Tds+\boldsymbol{E}\cdot d\boldsymbol{P}-\boldsymbol{M}\cdot d\boldsymbol{B}<br />
\end{split}  \tag*{$(8-15)$}<br />
\end{equation}<br />
　ここまでの議論より、電磁場のエネルギーと物質の内部エネルギーと分けて考えた場合、このような２種類のエネルギー保存則の表現が得られたのですが、電磁場のエネルギーと物質の内部エネルギーを合わせたものを新たに $U$ とかけば、<br />
\begin{equation}<br />
U=U_1+U_1^\prime=U_2+U_2^\prime   \tag*{$(8-16)$}<br />
\end{equation}<br />
となるので、（８－１２）式及び（８－１３）式より次の $U$ の保存則が得られます。<br />
\begin{equation}<br />
\frac{\partial U}{\partial t}+\mathrm{div}\boldsymbol{q}=-\boldsymbol{E}\cdot\boldsymbol{J} \tag*{$(8-17)$}<br />
\end{equation}<br />
　ここでの議論ではマックスウェルの方程式から得られる保存形式のみに着目して話を進めてきたので、電磁場のエネルギーや内部エネルギーの定義をはっきりと行っていなかったことからこのような電磁場のエネルギーの表現に対する任意性が出てきたのですが、両方の和については（８－１７）式の保存則が成り立ちエネルギーとしての意味を持つ結果が得られました。また内部エネルギーとして考えた $dU_1^\prime$、$dU_2^\prime$ も熱力学関数と考えれば、内部エネルギーという表現を使わなくても熱力学的な考察を行う上で問題ありません。ちなみに、（８－１５）式の第１式から第２式を差し引けば、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
dU_1^\prime-dU_2^\prime&#038;=\mu_0\boldsymbol{H}\cdot d\boldsymbol{M}+\boldsymbol{M}\cdot d\boldsymbol{B}  \\<br />
&#038;=\mu_0\bigl(\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}-\boldsymbol{M}\bigr)\cdot d\boldsymbol{M}+\boldsymbol{M}\cdot d\boldsymbol{B}  \\<br />
&#038;=d\bigl(\boldsymbol{M}\cdot\boldsymbol{B}-\frac{1}{2\mu_0}\boldsymbol{M}^2\bigr)<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
となるのでこれらの関係は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
U_1=U_2+\boldsymbol{M}\cdot\boldsymbol{B}-\frac{1}{2\mu_0}\boldsymbol{M}^2+\varphi  \tag*{$(8-18)$}<br />
\end{equation}<br />
ただし、$\varphi$ は電場や磁場によらない量です。<br />
　次に電磁場が物質に力を及ぼした場合の運動量の保存について考えます。この議論より電磁場の運動量という概念が定義され、この運動量と物体の力学的運動量の和が保存されることが示されます。<br />
　今、電気的に中性な物体が電磁場の中におかれた場合を考えます。このとき、この物体が電磁場から受ける力は（７－１３）式より次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
F_i=-\frac{\partial}{\partial t}\int_V[\epsilon_0\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{B}]_idV+\int_ST_{ij}n_jdS  \tag*{$(8-19)$}<br />
\end{equation}<br />
電気的に中性な物体が電磁力を受けるのはおかしなように思われますが、通常の物体は莫大な数の原子から構成されており、これらの原子はプラスの電荷を持った原子核とマイナスの電荷をもった電子からできていることはよく知られています。したがって、全体としては中性であってもミクロに考えると電磁場によって複雑な影響を受け、その結果全体として電磁力を受けることがあるのです。<br />
　今、このような物体として高周波回路やアンテナを考えますと、電磁波の吸収や放出により電磁場から何らかの力を受けると考えられます。このとき（８－１９）式の右辺の第２項はゼロと考えることができます。なぜなら、積分領域 $V$ は十分大きくとることができ、境界 $S$ は今考えている物体から十分遠方であると考えることができるからです。この物体が電磁波を放出または吸収した影響は光速以上の速さで伝わることができないので、境界 $S$ 上の積分はこの時点でゼロでなければなりません。したがって、この式の右辺第２項の積分は、物体が電磁波の吸収や放出によって受ける力として考えることはできません。これより物体の受ける力は、<br />
\begin{equation}<br />
F_i=-\frac{\partial}{\partial t}\int_V[\epsilon_0\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{B}]_idV  \tag*{$(8-20)$}<br />
\end{equation}<br />
となります。電磁波の放出や吸収が時刻 $t_1$ から $t_2$ の間に起ったとしますと、物体の得た運動量 $\Delta\boldsymbol{P}$ は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\boldsymbol{P}=\int_{t_1}^{t_2}\boldsymbol{F}dt=\Bigl[-\int_V[\epsilon_0\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{B}]dV\Bigr]_{t_1}^{t_2}  \tag*{$(8-21)$}<br />
\end{equation}<br />
$t_1$ 以前または $t_2$ 以降では物体は電磁場から力を受けないと考えていますので、（８－２０）式より、<br />
\begin{equation}<br />
\frac{\partial}{\partial t}\int_V[\epsilon_0\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{B}]_idV=0  \tag*{$(8-22)$}<br />
\end{equation}<br />
が成立します。したがってこの期間、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{P}_{EM}\equiv\int_V[\epsilon_0\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{B}]dV  \tag*{$(8-23)$}<br />
\end{equation}<br />
は一定に保たれることになります。（８－２１）式、（８－２３）式より、<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\boldsymbol{P}+\boldsymbol{P}_{EM}(t_2)-\boldsymbol{P}_{EM}(t_1)=0   \tag*{$(8-24)$}<br />
\end{equation}<br />
となります。この式は $\boldsymbol{P}_{EM}$ を電磁波の運動量と考えれば、物体と電磁場を含めた全体としての運動量保存則が成立することを示しています。また（８－２２）式より物体と電磁波の間にやり取りがない場合は、電磁波の運動量は単独で保存することが分かります。これより電磁場は真空中で単位体積当たり、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{P}=\epsilon_0[\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{B}]=\frac{1}{c^2}[\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{H}]  \tag*{$(8-25)$}<br />
\end{equation}<br />
の運動量を持っていると考えることができます。ここに $c$ は真空中の光速です。一方、電磁波のエネルギーの流れは、（８－８）式より単位時間単位面積当たり、<br />
\begin{equation}<br />
|\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{H}]  \notag<br />
\end{equation}<br />
ですから、単位体積当たりのエネルギー $u$ は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
u=\frac{1}{c}[\boldsymbol{E}\times\boldsymbol{H}]  \tag*{$(8-26)$}<br />
\end{equation}<br />
これより電磁波のエネルギーと運動量の大きさ $P$ は、<br />
\begin{equation}<br />
P=\frac{u}{c}  \tag*{$(8-27)$}<br />
\end{equation}<br />
の関係を持つことになります。<br />
<script>MathJax = {chtml: {matchFontHeight: false},tex: {inlineMath: [['$', '$']]}};</script><br />
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			</item>
		<item>
		<title>9. 電磁ポテンシャルとゲージ変換</title>
		<link>https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/776/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[loop]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 23 Mar 2021 02:57:45 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://www.photon-cae.co.jp/?post_type=technicalinfo&#038;p=776</guid>

					<description><![CDATA[<p>　今までは、電磁場を $\boldsymbol{E}$、$\boldsymbol{B}$ などの測定できる量を使って議論してきましたが、マックスウェルの方程式を具体的に解くには次に示す電磁ポテンシャルを導入したほうが便利 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/776/">9. 電磁ポテンシャルとゲージ変換</a> first appeared on <a href="https://www.photon-cae.co.jp">電磁場解析シミュレーションの株式会社フォトン</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><code><!-- 図 130% に拡大・文中の式 $hoge$ の前後に半角スペースを挿入 --></code><br />
　今までは、電磁場を $\boldsymbol{E}$、$\boldsymbol{B}$ などの測定できる量を使って議論してきましたが、マックスウェルの方程式を具体的に解くには次に示す電磁ポテンシャルを導入したほうが便利な場合があります。<br />
　まず、マックスウェルの方程式、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{B}=0  \tag*{$(9-1)$}<br />
\end{equation}<br />
より、ベクトル解析によると次のベクトル場 $\boldsymbol{A}$ の存在が保証されます。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{B}=\mathrm{rot}\boldsymbol{A} \tag*{$(9-2)$}<br />
\end{equation}<br />
この $\boldsymbol{A}$ のことをベクトルポテンシャルとよびます。この式をファラデーの法則、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\boldsymbol{E}=-\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}  \tag*{$(9-3)$}<br />
\end{equation}<br />
に代入すると次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\boldsymbol{E}=-\frac{\partial}{\partial t}\mathrm{rot}\boldsymbol{A}  \notag<br />
\end{equation}<br />
時間微分と空間微分の順序を入れ替えてもよいので、この式は変形して次のようにかけます。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\bigl(\boldsymbol{E}+\frac{\partial\boldsymbol{A}}{\partial t}\bigr)=0  \notag<br />
\end{equation}<br />
左のカッコの中は回転をとってゼロとなるので、ベクトル解析よりスカラー場 $\phi$ の勾配として表すことができます。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{E}+\frac{\partial\boldsymbol{A}}{\partial t}=-\mathrm{grad}\phi  \notag<br />
\end{equation}<br />
右辺のマイナスの符号は静的な場合に $\phi$ が電位と一致するようにしたものです。$\phi$ をスカラーポテンシャルとよびます。これより電場は、ポテンシャルを使って、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{E}=-\mathrm{grad}\phi-\frac{\partial\boldsymbol{A}}{\partial t}  \tag*{$(9-4)$}<br />
\end{equation}<br />
と表すことができます。これらのポテンシャル $\boldsymbol{A}$、$\phi$ はまとめて電磁ポテンシャルとよばれます。電磁ポテンシャルの導入によってマックスウェルの方程式のうち（９－１）式、（９－３）式は自動的にみたされることになります。残りのマックスウェルの方程式、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{D}=\rho  \tag*{$(9-5)$}<br />
\end{equation}<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\boldsymbol{H}=\frac{\partial\boldsymbol{D}}{\partial t}+\boldsymbol{J}  \tag*{$(9-6)$}<br />
\end{equation}<br />
を電磁ポテンシャルを使って表現するために電束密度と磁場の強さを書き換えると、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\boldsymbol{D}=\epsilon_0\boldsymbol{E}+\boldsymbol{P}=-\epsilon_0\bigl(\mathrm{grad}\phi+\frac{\partial\boldsymbol{A}}{\partial t}\bigr)+\boldsymbol{P}  \\<br />
&#038;\boldsymbol{H}=\frac{1}{\mu_0}\boldsymbol{B}-\boldsymbol{M}=\frac{1}{\mu_0}\mathrm{rot}\boldsymbol{A}-\boldsymbol{M}<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。これより（９－５）（９－６）式は、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;-\mathrm{div}\epsilon_0\bigl(\mathrm{grad}\phi+\frac{\partial\boldsymbol{A}}{\partial t}\bigr)+\mathrm{div}\boldsymbol{P}=\rho  \\<br />
&#038;\mathrm{rot}\bigl(\frac{1}{\mu_0}\mathrm{rot}\boldsymbol{A}-\boldsymbol{M}\bigr)=-\frac{\partial}{\partial t}\epsilon_0\bigl(\mathrm{grad}\phi<br />
+\frac{\partial\boldsymbol{A}}{\partial t}\bigr)+\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}+\boldsymbol{J}<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
この式を少し変形すると次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\phi=-\frac{1}{\epsilon_0}(\rho-\mathrm{div}\boldsymbol{P})-\frac{\partial}{\partial t}\mathrm{div}\boldsymbol{A} \hspace{43mm}  \tag*{$(9-7)$}<br />
\end{equation}<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{rot}\mathrm{rot}\boldsymbol{A}=\mu_0\bigl(\boldsymbol{J}+\mathrm{rot}\boldsymbol{M}+\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}\bigr)<br />
-\epsilon_0\mu_0\mathrm{grad}\frac{\partial\phi}{\partial t}-\epsilon_0\mu_0\frac{\partial^2\boldsymbol{A}}{\partial t^2}  \tag*{$(9-8)$}<br />
\end{equation}<br />
ここで時間と空間による微分の順序は入れ替えてもかまいませんので見やすいようにしています。さらに、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\mathrm{rot}\mathrm{rot}=\mathrm{grad}\mathrm{div}-\Delta  \\<br />
&#038;\epsilon_0\mu_0=\frac{1}{c^2}<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
を使って（９－７）（９－８）式を変形すると、<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\phi+\frac{\partial}{\partial t}\mathrm{div}\boldsymbol{A}=-\frac{1}{\epsilon_0}(\rho-\mathrm{div}\boldsymbol{P}) \hspace{48mm}  \tag*{$(9-9)$}<br />
\end{equation}<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\boldsymbol{A}-\frac{1}{c^2}\frac{\partial^2\boldsymbol{A}}{\partial t^2}-\mathrm{grad}\bigl(\mathrm{div}\boldsymbol{A}+\frac{1}{c^2}\frac{\partial\phi}{\partial t}\bigr)<br />
=-\mu_0\bigl(\boldsymbol{J}+\mathrm{rot}\boldsymbol{M}+\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}\bigr) \tag*{$(9-10)$}<br />
\end{equation}<br />
となります。これらの式は右辺が既知であれば電磁ポテンシャルについて解くことができますが、このままでは複雑な形をしています。ところで電磁ポテンシャルはその定義である、（９－２）（９－４）式から分かりますように一通りには決まりません。今電磁場を表す電磁ポテンシャル $\boldsymbol{A}_0$、$\phi_0$ が分かっている場合、次の電磁ポテンシャル $\boldsymbol{A}$、$\phi$ も同じ電磁場を表すことが（９－２）（９－４）式より確かめることができます。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{A}=\boldsymbol{A}_0+\mathrm{grad}\chi  \tag*{$(9-11)$}<br />
\end{equation}<br />
\begin{equation}<br />
\phi=\phi_0+\frac{\partial\chi}{\partial t} \hspace{5mm}  \tag*{$(9-12)$}<br />
\end{equation}<br />
ただし $\chi$ は任意のスカラー関数です。このように、ある電磁ポテンシャルからそれと等価な電磁ポテンシャルへの変換をゲージ変換とよんでいます。また、電磁ポテンシャルの持つこのような任意性をゲージの自由度といいます。<br />
　電磁ポテンシャルにこのような任意性があるということは、マックスウェルの方程式をかきなおした（９－９）（９－１０）式の解も一通りに決まらないことになります。そこで電磁ポテンシャルにある条件を付けてこのような任意性を無くすことが必要になります。このように任意性を無くすことをゲージの固定とよび、その条件をゲージ条件といいます。それではゲージの自由度を無くすためのゲージ条件としてどのような条件が許されるのでしょうか。今、与えられた電磁場を表す電磁ポテンシャルの一組 $(\boldsymbol{A}_0,\phi_0)$ が分かっているとして、よく使われる二つのゲージ条件の例を示します。<br />
　まず、クーロンゲージとよばれるゲージ条件では次の条件を与えます。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{A}=0  \tag*{$(9-13)$}<br />
\end{equation}<br />
この条件は（９－１１）式の発散をとりそれをゼロにすることによって実現できます。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{A}=\mathrm{div}\boldsymbol{A}_0+\Delta\chi  \notag<br />
\end{equation}<br />
いま $\boldsymbol{A}_0$ は分かっているので、<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\chi=-\mathrm{div}\boldsymbol{A}_0  \notag<br />
\end{equation}<br />
を解き $\chi$ を求めることは可能です。この $\chi$ を使って（９－１１）（９－１２）式のゲージ変換を行えば変換後のベクトルポテンシャル $\boldsymbol{A}$ はクーロンゲージ（９－１３）式をみたすことになります。この条件によって電磁ポテンシャルを一通りに決めることができます。クーロンゲージにおけるマックスウェルの方程式は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\phi=-\frac{1}{\epsilon_0}(\rho-\mathrm{div}\boldsymbol{P}) \hspace{52mm}  \tag*{$(9-14)$}<br />
\end{equation}<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\boldsymbol{A}-\frac{1}{c^2}\frac{\partial^2\boldsymbol{A}}{\partial t^2}<br />
=-\mu_0\bigl(\boldsymbol{J}+\mathrm{rot}\boldsymbol{M}+\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}\bigr)<br />
+\mathrm{grad}\bigl(\frac{1}{c^2}\frac{\partial\phi}{\partial t}\bigr) \tag*{$(9-15)$}<br />
\end{equation}<br />
ここで（９－１４）式は $\phi$ だけの方程式となっているので、この式を解き $\phi$ を求めます。$\phi$ が求まれば（９－１５）式は $\boldsymbol{A}$ だけの方程式になります。このゲージ条件はスカラーポテンシャルが電荷や分極電荷によって作られるという特徴があり、静電場における電場の概念と一致します。<br />
　次に、ローレンツゲージとよばれるゲージ条件では次の条件を与えます。<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}\boldsymbol{A}+\frac{1}{c^2}\frac{\partial\phi}{\partial t}=0  \tag*{$(9-16)$}<br />
\end{equation}<br />
この式と、（９－１１）（９－１２）式より、<br />
\begin{equation}<br />
\mathrm{div}(\boldsymbol{A}_0+\mathrm{grad}\chi)+\frac{1}{c^2}\frac{\partial}{\partial t}\bigl(\phi_0+\frac{\partial\chi}{\partial t}\bigr)=0  \notag<br />
\end{equation}<br />
となりますので変形して $\chi$ に関する方程式、<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\chi-\frac{1}{c^2}\frac{\partial^2\chi}{\partial t^2}=-\bigl(\mathrm{div}\boldsymbol{A}_0+\frac{1}{c^2}\frac{\partial\phi_0}{\partial t}\bigr)  \notag<br />
\end{equation}<br />
を解き $\chi$ を求めることは可能です。この $\chi$ を使って（９－１１）（９－１２）式のゲージ変換を行えば、変換後の電磁ポテンシャルはローレンツゲージ（９－１６）式をみたすことになります。この式から分かるようにローレンツゲージ条件を与えても、<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\chi-\frac{1}{c^2}\frac{\partial^2\chi}{\partial t^2}=0  \tag*{$(9-17)$}<br />
\end{equation}<br />
をみたす $\chi$ によるゲージ変換の自由度は残ることになります。（９－９）式は、<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\phi-\frac{1}{c^2}\frac{\partial^2\phi}{\partial t^2}+\frac{\partial}{\partial t}\bigl(\mathrm{div}\boldsymbol{A}<br />
+\frac{1}{c^2}\frac{\partial^2\phi}{\partial t^2}\bigr)=-\frac{1}{\epsilon_0}(\rho-\mathrm{div}\boldsymbol{P})  \notag<br />
\end{equation}<br />
のようにかきかえることができますので、ローレンツゲージにおけるマックスウェルの方程式は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\phi-\frac{1}{c^2}\frac{\partial^2\phi}{\partial t^2}=-\frac{1}{\epsilon_0}(\rho-\mathrm{div}\boldsymbol{P}) \hspace{15mm} \tag*{$(9-18)$}<br />
\end{equation}<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\boldsymbol{A}-\frac{1}{c^2}\frac{\partial^2\boldsymbol{A}}{\partial t^2}<br />
=-\mu_0\bigl(\boldsymbol{J}+\mathrm{rot}\boldsymbol{M}+\frac{\partial\boldsymbol{P}}{\partial t}\bigr) \tag*{$(9-19)$}<br />
\end{equation}<br />
このゲージ条件ではマックスウェルの方程式は $\phi$、$\boldsymbol{A}$ に関して独立な方程式となります。<br />
　<br />
　今回は、マックスウェルの方程式を解くために電磁ポテンシャルを導入し、電磁ポテンシャルのゲージ変換について述べました。同じ電磁場を表す電磁ポテンシャルが複数存在し、それらはゲージ変換によって結び付けられています。したがって、マックスウェルの方程式を解くためにはゲージの固定を行う必要がありますが、これを利用して方程式を問題に応じて解きやすい形にすることができます。<br />
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			</item>
		<item>
		<title>10. 静的な電磁場</title>
		<link>https://www.photon-cae.co.jp/technicalinfo-list/technicalinfo/778/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[loop]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 23 Mar 2021 04:30:47 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>　前回マックスウェルの方程式を電磁ポテンシャルで表しましたので、ここではこれを具体的に解きます。ただし静的な電磁場に限定します。静的な電磁場の場合、クーロンゲージでもローレンツゲージでもマックスウェルの方程式は次のように [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><code><!-- 図 130% に拡大・文中の式 $hoge$ の前後に半角スペースを挿入 --></code><br />
　前回マックスウェルの方程式を電磁ポテンシャルで表しましたので、ここではこれを具体的に解きます。ただし静的な電磁場に限定します。静的な電磁場の場合、クーロンゲージでもローレンツゲージでもマックスウェルの方程式は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\phi=-\frac{1}{\epsilon_0}(\rho-\mathrm{div}\boldsymbol{P}) \hspace{3mm} \tag*{$(10-1)$}<br />
\end{equation}<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\boldsymbol{A}=-\mu_0\bigl(\boldsymbol{J}+\mathrm{rot}\boldsymbol{M}\bigr) \tag*{$(10-2)$}<br />
\end{equation}<br />
これらの方程式を無限遠で電磁ポテンシャルがゼロとなる境界条件のもとに解きます。この（１０－１）式は次のポアッソンの方程式の形をしています。<br />
\begin{equation}<br />
\Delta f(\boldsymbol{x})=-g(\boldsymbol{x})  \tag*{$(10-3)$}<br />
\end{equation}<br />
また（１０－２）式も各成分を独立したスカラー関数と考えればこの形の方程式です。<br />
　ここで次の方程式をみたすグリーン関数 $G(\boldsymbol{x},\boldsymbol{x}^\prime)$ を考えます。<br />
\begin{equation}<br />
\Delta G(\boldsymbol{x},\boldsymbol{x}\prime)=-\delta(\boldsymbol{x}-\boldsymbol{x}^\prime)   \tag*{$(10-4)$}<br />
\end{equation}<br />
ただし、<br />
\begin{equation}<br />
\delta(\boldsymbol{x}-\boldsymbol{x}^\prime)=\delta(x-x^\prime)\delta(y-y^\prime)\delta(z-z^\prime)  \notag<br />
\end{equation}<br />
はディラックのデルタです。これより（１０－３）式の解は全領域の体積積分として、<br />
\begin{equation}<br />
f(\boldsymbol{x}_p)=\int f(\boldsymbol{x})\delta(\boldsymbol{x}-\boldsymbol{x}_p)dV  \notag<br />
\end{equation}<br />
とかけます。この式を（１０－４）式と部分積分を使って変形すると次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
f(\boldsymbol{x}_p)&#038;=-\int f(\boldsymbol{x})\Delta G(\boldsymbol{x},\boldsymbol{x}_p)dV  \\<br />
&#038;=-\int f(\boldsymbol{x})\nabla_nG(\boldsymbol{x},\boldsymbol{x}_p)dS+\int\nabla_nf(\boldsymbol{x})G(\boldsymbol{x},\boldsymbol{x}_p)dS  \\<br />
&#038;-\int\Delta f(\boldsymbol{x})G(\boldsymbol{x},\boldsymbol{x}_p)dV<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
ただし右辺の $S$ による積分は無限遠境界面上の面積分で、$\nabla_n$ はこの境界面上の法線方向の微分ですが、これらの積分はゼロとなります。したがってこの式に（１０－３）式を代入すると次の式が得られます。<br />
\begin{equation}<br />
f(\boldsymbol{x}_p)=\int g(\boldsymbol{x})G(\boldsymbol{x},\boldsymbol{x}_p)dV  \tag*{$(10-5)$}<br />
\end{equation}<br />
（１０－４）式をみたすグリーン関数は、<br />
\begin{equation}<br />
G(\boldsymbol{x},\boldsymbol{x}^\prime)=\frac{1}{4\pi}\frac{1}{|\boldsymbol{x}-\boldsymbol{x}^\prime|}  \tag*{$(10-6)$}<br />
\end{equation}<br />
ですが、これは点電荷の作る電場がクーロンの法則にしたがうことから推測できます。これより（１０－１）（１０－２）式の解が次のように求まります。<br />
\begin{equation}<br />
\phi(\boldsymbol{x}_p)=\frac{1}{4\pi\epsilon_0}\int\frac{\rho(\boldsymbol{x})-\mathrm{div}\boldsymbol{P}(\boldsymbol{x})}{R}dV  \tag*{$(10-7)$}<br />
\end{equation}<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{A}(\boldsymbol{x}_p)=\frac{\mu_0}{4\pi}\int\frac{\boldsymbol{J}(\boldsymbol{x})+\mathrm{rot}\boldsymbol{M}(\boldsymbol{x})}{R}dV  \tag*{$(10-8)$}<br />
\end{equation}<br />
ただし、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
&#038;\boldsymbol{R}=\boldsymbol{x}_p-\boldsymbol{x}  \\<br />
&#038;R=|\boldsymbol{R}|<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
です。<br />
　先ほどグリーン関数が（１０－６）式になることを言いましたが、実際原点に電荷 $q$ を持つ点電荷を置いた場合は、<br />
\begin{equation}<br />
\rho=q\delta(\boldsymbol{x})  \notag<br />
\end{equation}<br />
となるので（１０－７）式は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\phi(\boldsymbol{x}_p)=\frac{q}{4\pi\epsilon_0|\boldsymbol{x}|}  \notag<br />
\end{equation}<br />
これより電場は、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{E}(\boldsymbol{x})=-\mathrm{grad}\phi=-\frac{q}{4\pi\epsilon_0}\frac{\boldsymbol{x}}{|\boldsymbol{x}|^3}  \notag<br />
\end{equation}<br />
となりクーロンの法則が得られます。<br />
　次に電流の作る場を求めます。（１０－８）式より、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{A}(\boldsymbol{x}_p)=\frac{1}{4\pi}\int\frac{\boldsymbol{J}(\boldsymbol{x})}{R}dV  \tag*{$(10-9)$}<br />
\end{equation}<br />
ですので磁束密度は、<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
\boldsymbol{B}(\boldsymbol{x}_p)&#038;=\mathrm{rot}\boldsymbol{A}(\boldsymbol{x}_p)  \\<br />
&#038;=\frac{\mu_0}{4\pi}\int\frac{\boldsymbol{J}(\boldsymbol{x})\times\boldsymbol{R}}{R^3}dV<br />
\end{split}  \tag*{$(10-10)$}<br />
\end{equation}<br />
となります。電流 $i$ の線電流の場合この式は、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{B}(\boldsymbol{x}_p)=\frac{\mu_0i}{4\pi}\int\frac{d\boldsymbol{l}\times\boldsymbol{R}}{R^3}  \notag<br />
\end{equation}<br />
と線素 $d\boldsymbol{l}$ の線積分と表されますが、これはビオサバールの法則です。<br />
　最後に磁化の作る磁場を求めます。（１０－８）式より、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{A}(\boldsymbol{x}_p)=\frac{\mu_0}{4\pi}\int\frac{\mathrm{rot}\boldsymbol{M}(\boldsymbol{x})}{R}dV  \tag*{$(10-10)$}<br />
\end{equation}<br />
となります。これより磁束密度は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
\boldsymbol{B}(\boldsymbol{x}_p)&#038;=\frac{\mu_0}{4\pi}\mathrm{rot}_p\int\frac{\mathrm{rot}\boldsymbol{M}(\boldsymbol{x})}{R}dV  \\<br />
&#038;=\frac{\mu_0}{4\pi}\int\nabla_p\bigl(\frac{1}{R}\bigr)\times\mathrm{rot}\boldsymbol{M}(\boldsymbol{x})dV \\<br />
&#038;=-\frac{\mu_0}{4\pi}\int\nabla\bigl(\frac{1}{R}\bigr)\times\mathrm{rot}\boldsymbol{M}(\boldsymbol{x})dV<br />
\end{split}  \tag*{$(10-11)$}<br />
\end{equation}<br />
ただし添字 $p$ のついた微分演算子は $\boldsymbol{x}_p$ による微分を表しています。この被積分関数を成分でかき変形すると次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\begin{split}<br />
[\boldsymbol{\nabla}\times\mathrm{rot}\boldsymbol{M}]_i<br />
&#038;=\frac{\partial}{\partial x_j}\bigl(\frac{1}{R}\bigr)\bigl(\frac{\partial M_j}{\partial x_i}-\frac{\partial M_i}{\partial x_j}\bigr) \\<br />
&#038;=\frac{\partial}{\partial x_j}\bigl(\frac{1}{R}\frac{\partial M_j}{\partial x_i}-M_j\frac{\partial}{\partial x_j}\frac{1}{R}\bigr)<br />
-\frac{1}{R}\frac{\partial^2M_j}{\partial x_i\partial x_j}+M_j\Delta\frac{1}{R}  \\<br />
&#038;=\frac{\partial}{\partial x_j}\bigl(\frac{1}{R}\frac{\partial M_j}{\partial x_i}-M_j\frac{\partial}{\partial x_j}\frac{1}{R}<br />
-\frac{\mathrm{div}\boldsymbol{M}}{R}\delta_{ij}\bigr)+\mathrm{div}\boldsymbol{M}\frac{\partial}{\partial x_i}\frac{1}{R}+M_j\Delta\frac{1}{R}<br />
\end{split}  \notag<br />
\end{equation}<br />
これを上式に代入し、積分境界面で磁化 $\boldsymbol{M}$ がゼロであることに注意すれば、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{B}(\boldsymbol{x}_p)=\frac{\mu_0}{4\pi}\int(-\mathrm{div}\boldsymbol{M})\boldsymbol{\nabla}\frac{1}{R}dV<br />
-\mu_0\int\boldsymbol{M}\Delta\frac{1}{4\pi R}dV  \notag<br />
\end{equation}<br />
となります。ここで、（１０－４）（１０－６）式の関係、<br />
\begin{equation}<br />
\Delta\frac{1}{4\pi R}=-\delta(\boldsymbol{x}_p-\boldsymbol{x})  \notag<br />
\end{equation}<br />
を使うとこの式は次のようになります。<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{B}(\boldsymbol{x}_p)=\frac{\mu_0}{4\pi}\int(-\mathrm{div}\boldsymbol{M})\boldsymbol{\nabla}\frac{1}{R}dV<br />
+\mu_0\boldsymbol{M}(\boldsymbol{x}_p)  \tag*{$(10-12)$}<br />
\end{equation}<br />
これより磁場の強さはは、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{H}(\boldsymbol{x}_p)=\frac{1}{4\pi}\int(-\mathrm{div}\boldsymbol{M})\boldsymbol{\nabla}\frac{1}{R}dV  \notag<br />
\end{equation}<br />
となりますが、右辺の積分の中の微分を $\boldsymbol{x}_p$ に置き換えて積分の外に出しかきかえると、<br />
\begin{equation}<br />
\boldsymbol{H}(\boldsymbol{x}_p)=-\mathrm{grad}_p\Bigl(\frac{1}{4\pi\mu_0}\int\frac{-\mu_0\mathrm{div}\boldsymbol{M}}{R}dV\Bigr)  \tag*{$(10-13)$}<br />
\end{equation}<br />
となります。この式を（１０－７）式と比較すると、右辺カッコの中がスカラーポテンシャルに対応して磁気的なポテンシャルと考えることができます。また、磁化 $\boldsymbol{M}$ が分極 $\boldsymbol{P}$ に対応し、あたかも磁荷密度、<br />
\begin{equation}<br />
\rho_m=-\mu_0\mathrm{div}\boldsymbol{M}  \tag*{$(10-14)$}<br />
\end{equation}<br />
が磁場を作っているような形をしています。しかし注意しないといけないのは（１０－７）式では電荷 $\rho$ や、分極電荷 $-\mathrm{div}\boldsymbol{P}$ が直接電場を作っているのに対して、（１０－１３）式は磁場を発生させる磁性体全体を含む領域で積分して初めて意味があるということです。すなわち、電荷や分極電荷の場合はそれぞれの場所が独立に電場の発生に寄与しているのに対し、磁荷の場合は場所ごとの寄与を独立に考えることはできません。電場と同じように場所ごとの寄与を考えるには（１０－８）式の磁化電流を考える必要があります。<br />
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